甦る古代琉球〈9〉スサノオの天孫氏王朝

5月27日(火)の久高島。宿の屋根に叩き付ける豪雨の音で目が覚めた。
梅雨とは知りつつの沖縄1泊弾丸旅。雨ニモ負ケズ風ニモ負ケズ…
どうしても入りたかった御嶽が、ここ「うぷんでぃ山」。久高方言で、
うぷ=大、んでぃ=んり=里。大里山という名の御嶽である。

神代から続くという天代大世(あまよたいせい、拝所)のある大里から東へ一直線に
ラインを引くと久高島に行き着く。その位置関係に古代琉球を紐解く鍵がありそうだ。
うぷんでぃ山は集落から北へ数百m。久高島の最高地点(標高17m)にも近い。

農道から入る目印は倒木、というか横に伸びた樹々。60㎝ぐらいの高さをくぐる。
いや、くぐれないので、雨ガッパ姿、ポリ袋に入れたスマホを手に、得意のホフク前進。
a0300530_15152163.jpg


現存する資料はほとんど皆無だが、中にある聖所はこの「てぃんどぅるガマ」。
久高島では「縄文人が住んだガマ(洞窟)」と伝わる。つまり、縄文地下集落跡。
拝みを終えてガマを覗くが、↓写真の右部、幅40㎝の黒い入口の先は見えない。
中は広いらしいが、雨の日はハブやサソリが活躍するかも知れず、入る勇気はない。
a0300530_15141827.jpg


うぷんでぃ山は、かつて神女の退任式・テーヤクのコースにあった。
70歳になった神女は、はんじゃな山→くぅんぶち山→そしてこの、うぶんでぃ山
を参拝して回り、最後にフボー御嶽で退任儀礼に赴いたものだという。
いずれの山も御先(うさち=上古)天孫氏ゆかりの御嶽、あるいは古代祭祀場と考えられる。
a0300530_15163540.jpg


ようやく拝見できた、うぷんでぃ山。そして宿で雨具を脱ぎ、一息ついて「大里」について考える。
御先天孫氏は「古代の渡来人」「古渡りのアマミキヨ」。『中山世鑑』によれば17802年続いた。
その痕跡を残す大里(地名)、そして、うぷんでぃ山(大里山)が、
同族を証すべく同名を名乗り続けてきたのなら、旧家・大里家も無縁ではないはずだ。
その同族とは、古代ユーラシアの民・東大神族(しうから)か?

というわけで、↓こちら大里家の神屋に参上。
イザイホーの行われた祭祀場・久高殿の右隣に、ひっそりと建っている。
a0300530_15121071.jpg

2棟並ぶ神屋のうち「五穀大里(ごこくうぷらとぅ、写真右)」の神壇。
こちらに祀られている位牌に「天孫氏」を示す神名があれば、大里家も、
御先天孫氏=東大神族(しうから)=ワニ族に属していたと考えられる。
a0300530_15123225.png


位牌には右から、次のような神名が並んでいた。

天美大阿母加那志(あまみうふあむがなし)
久高大里百々祖
天王加那志思五郎(天孫氏)(てんおうがなしうみぐるぅ・てんそんし)
照婆加那志真玉露(てらしふぁがなし・まだまちゅ)
a0300530_15133046.jpg

あった…天王加那志。こちらの天孫氏が、古代琉球王朝の始祖だろう。
早速、語り部に電話する。
「天王ガナシーの位牌がありましたけど、天王とは大きな神名ですね」
「はい、神女のおばあたちは天地大神様(あめつちのおおかみさま)とも呼びました。
 スサノオのことです」
「スサノオ…ですか?」
「『日本書紀』のスサノオノミコトではありませんよ、琉球の始祖・スサノオです」

『契丹古伝』によれば、ユーラシアに降臨した東大神族(しうから)の天祖。
 そのスサノオが、久高島に祀られていたとは!!
by utoutou | 2014-05-30 18:30 | 天孫氏 | Trackback | Comments(3)
トラックバックURL : http://mintun.exblog.jp/tb/19849618
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by にるやかなや at 2014-06-02 20:41 x
ぎゃー、スサノオの神さまのお名前がでた(。・・。)

日本書紀のスサノオノミコトとは別の神さまとな。これは不思議な。

女性インディー・ジョーンズしてますね。
Commented by utoutou at 2014-06-03 10:57
こんにちは。コメントありがとうございます。
女性インディー・ジョーンズとは、畏れ多いことです。笑
スサノオノミコトのモデルが琉球の始祖・スサノオではと。
これも畏れ多い仮説ですが。ヤハラヅカサのある百名を沖縄では「根の国」といいますよね。
Commented at 2016-04-27 14:53 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
<< 甦る古代琉球〈10〉スサノオ降... 甦る古代琉球〈8〉斎場御嶽の「... >>