六甲山と瀬織津姫 56 シャーマンの血脈

斎宮神社(いつきのみやじんじゃ)の祭神
である竹野媛が『魏志倭人伝』に登場する台与
とすれば、叔母にあたるらしい卑弥呼は、
竹野媛の父・丹波大県主の由碁理(ゆごり、
建諸隅命)または、母の姉妹ということに。
いずれにしても、シャーマン一族を祀る神社だ。



社殿の前で「あら…」と、その彫刻に驚いた。
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葡萄(ぶどう)と栗鼠(りす)が左右対称に。
同じ文様を、首里城正殿で見たことがあった。
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首里城正殿2階にある御差床(うさすか、
琉球王の玉座)の乗る壇を、ぐるり取り巻く12枚の
羽目板に「葡萄と栗鼠」が鮮やかに彫刻されている。
丹後の旅から既に2週間、きょうから沖縄に
いるので、首里城までひとっ走りして撮影してきた。
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「葡萄と栗鼠」は桃山〜江戸時代にかけ流行した
デザインで、発祥は中国との説が主流だが、
ペルシャとか古代ユダヤといった説もあるようだ。
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「葡萄と栗鼠」は多産・多幸を示す意匠で、
子孫繁栄を叶えてくれる至高の吉祥文様。
葡萄の育たない沖縄でも王家が盛んに用いて、
漆器や調度品などにもあしらわれていた。

それにしても日本海を望む丹後の斎宮神社で、
琉球に出会うとは、海は広いが世界は狭いものだ。



首里城正殿に行ったので、そう言えばと思い、
やはり正殿2階・東南の一角にある
「おせんみこちゃ」をしっかり覗いてきた。
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東南の隅に位置する王の拝礼室・おせんみこちゃ。
その東端の神壇に金の香炉(火之神)がある。
古くは「おみちもん(御三つもの)」と呼ばれ、
3つの霊石を指したと言われている。

三神とは太陽・月・星だと、語り部はかつて、
ナーワンダーグスクで言っていたが(記事はこちら
http://mintun.exblog.jp/20232380/)
私も六甲山〜丹後〜沖縄へと旅するいま、
「この火之神も太陽・月・星の三神だ」と確信した。


撞賢木厳之御魂天疎向津姫命について語り部は
言う。「本当の向津姫とは、3つのヒを束ねて
操ることのできる日巫女(斎宮)のことです。また
太陽の陽(ヒ)燃える火(ヒ)水の霊(ヒ)とは
三法宝珠=撞賢木厳之御魂を指すのだと思います」

私はこう考えた。撞(=月)、賢木(=太陽)
厳之御魂(=水の星・地球と星々)。そうした
あらゆる自然神の霊力を呼び集め、齋き祀る神女
だけが撞賢木厳之御魂・天疎向津姫と呼ばれたのだ。

丹後海部の竹野姫も、シャーマン・卑弥呼も、
琉球の聞得大君も、真名井御前こと如意尼も、
そうした霊力(しじ)高い神の子だったはずだ。
「倭国」の血脈を継ぐ日巫女たちだったと思う。













by utoutou | 2016-10-03 06:45 | 瀬織津姫 | Trackback | Comments(2)
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Commented at 2016-10-03 19:14
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by utoutou at 2016-10-05 09:26
> lapislazuli7さん
こんにちは。大きな被害に遭われた地域もあるようですが、私がいた那覇は暴風雨程度で済んだかなというのが実感です。きょう東京へ帰りますが、いくつか発見もあったので、それも近々投稿しますね。ありがとうございます。
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