六甲山と瀬織津姫 61 八咫烏

六甲山の六は、八にフタをして封印したという暗号
かもしれないと考えたとき、八咫烏を思った。

神話によれば、八咫烏は神武東遷の折、
熊野の山中で立ち往生する一行の前に現れ、
大和の宇陀まで道案内をしたという大鳥。

もしや、その大きな烏が、「いついつ出やる」と
歌われた「籠の中の鳥」ではないだろうか…とも。
道案内をしたという話は、猿田彦大神を彷彿とさせる。
神武以前にいた地主神と考えて間違いないだろう。


熊野本宮大社では「導きの神」として祀られる。
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熊野速玉大社の摂社・八咫烏神社にも祀られている。
『古事記』では高木大神が遣わしたと記される。
『日本書紀』には、天照大神が遣わしたと。
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熊野速玉神社の摂社・八咫烏神社にも祀られている。
熊野三山では「熊野の守り神」として信仰される。
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八咫烏の案内で神武一行が着いたという
宇陀には八咫烏神社(奈良県宇陀市橿原)が鎮座する。
祭神が八咫烏大神で、亦の名を建角身命という。
建角身命は金鵄八咫烏(きんしやたがらす)とも
呼ばれるということは、記紀にも記されている。

その建角身命は、京都・下鴨神社の祭神。
つまり、八咫烏ということになる。
建角身命(八咫烏)の娘・玉依姫も合祀されている。

いっぽう、上賀茂神社の祭神は、
賀茂別雷大神(かもわけいかずちのみこと)。
玉依姫が川で拾った丹塗りの矢を寝床に置くと懐妊、
生んだのが賀茂別雷大神だと、『丹後国風土記』に。
つまり賀茂別雷大神は建角身命(八咫烏)の孫である。

この賀茂別雷大神こそは、籠神社の祭神・火明命
の異名同神だと、籠神社の極秘伝にあるという。
そのことは以前にも書いた(記事は、こちら)。

改めて、天火明命の亦名を振り返ってみる。
天照国照火明命櫛甕玉饒速日命
分解すると、天照国照(男神・天照大神)
・火明命・櫛甕玉(大物主神)そして、饒速日命。

「この神名に、海部の神魂を継ぐ神々が集約されている」
と語り部は言うが、はたして八咫烏は隠れているか?


神の島・久高島が、しきりと思い出された。
島の南に、火島(ふしま)と呼ばれる離れ小島がある。
島の名前は「甦る不死鳥」を表していると、
語り部は言った。火の鳥・フェニックス…。
イザイホーの神女たちが持つ大扇(ンチャティオージ)
に鳳凰(ビンヌトゥイ、紅の鳥)として描かれている。
(記事はこちら)。



↓10/5(水)、久高島を離れるフェリーから。
中央に写るのが火島(ふしま)。イラブーも獲れる。
いまは徳仁港の防波堤に挟まれ護岸の一部になっている。
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by utoutou | 2016-10-19 10:40 | 瀬織津姫 | Trackback | Comments(2)
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Commented by at 2016-11-07 23:33 x
utoutoさん、こんにちは(´∀`*)ノ 先月の休暇で丹後地方や六甲山もろもろ行ってきました!utoutoさんの六甲山シリーズ、なかなか難しくていまいち頭の中に入ってこなかったのですが、自分で行ってみて、もう一度ブログを全部読み返したら、すーっと頭に入ってきて、utoutoさんが書いている奥深いレベルの高い話がようやくわかってきました(≧艸≦)yいやー古代ミステリー、改めて面白すぎますね!utoutoさんがアメノホヒのミコトの重要性を語られてから、ぱっと見あまり神話の世界で多くを語られてない神様ほど実はキーマンなんじゃないかと思っていますが、私が最近ずーーーっと気になってる存在は鴨族の祖であるアジスキタカヒコネの神様です。実はこのお方、古代史においてものすごく大切な役割を担っているんじゃないかと、ここ3、4ヶ月ずーーーともやもやしてます。旅の途中に加茂という地名もいっぱい見ましたした。一体何者なんでしょー?と思う日々です!
Commented by utoutou at 2016-11-09 08:37
> 寅さん
そうでしたか。丹後と六甲を廻られたとは!
私も今回3泊した六甲の最終日に、レンタカーで丹後・久美浜へ行って来ました。
高速を使っても片道3時間以上かかりましたけど、途中、水分かれ街道や加茂・鴨の地名を見たり、兵庫県の広大さ、久美浜と豊岡の近さなどを感じました。そして、久美浜町の日本海側に立つ神社では、南方からと大陸からの渡来人の接点を思ったことでした。
アメノヒボコとかアジスキタカヒコネなど、このブログでもこれまで考えてこなかった神様が重要かなと、実は私も思っています。正直そこは迷宮の森のようだと思い敬遠しがち笑。
御嶽や神社に行くと、後に「スルーしそうになった神が鍵だ」と思うことがしばしば。それほど巧妙に隠されているということなんでしょうか。丹後と六甲、丹後と葛城の関係にも「表と裏」を感じます。
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