青谷上寺地遺跡(鳥取市)と御領遺跡(福山市神辺町)。 ふたつの遺跡からは弥生時代の船の線刻画が出土している。 その共通点は、準構造船に描かれた「旗」ではないだろうか。 学説があるわけではないが、青谷上寺地遺跡展示館で、 ↓ 船団の線刻画を目にしたとき、中央の船の船尾に立っている のは「旗を立てる柱なのでは?」と、胸が騒いだものだった。 いっぽう、御領遺跡の線刻画にも旗とおぼしきものが 描かれていた。この地域は、古代にはまだ瀬戸内海沿いで、 ゆえに交易港であり、そのため奈良時代には国府も置かれた。 '14年末に、御領遺跡から弥生土器の壺に描かれた線刻画が 発見されたとき、「国内最古の屋形船」と大きく報道された が、残念ながら描かれた「旗」が注目されることはなかった。 話は戻って、青谷上寺地遺跡展示館。 青谷出土のものと似た線刻画として、御領遺跡(写真右)の 他に、袴狭遣跡(はかざいせき、兵庫県出石郡)も挙げられて いるのを見たときも、「旗」を思わずにいられなかった。 ↓こちら、袴狭遺跡から出土した木片の線刻画アッブ。 『ひょうごの遺跡』サイトから拝借。但馬地方の中央を日本海 に向かって流れる円山川の支流・袴狭川の流域にある その遺跡理線刻画木片には、大小16の船が描かれていた。 ところで、袴狭遣跡は、出石神社に至近という立地から、 これまで、その祭神・天日槍命との関係を示唆されてきた。 垂仁天皇の時代に新羅から渡来した王子として記紀に登場、 また、神功皇后の数代前の祖先と言われる天日槍命。 その一族の渡来の様子を船団の線刻画は描いているのでは…と。 天日槍命が持参して、出石神社の祭神・出石八前大神 と言われるのが、『八種の神宝(やくさのかんだから)』だ。 その内容は、珠二貫(玉を緒に貫いたもの)2本、 領布(ヒレ)4本、鏡2枚、合わせて八種ということだが、 4枚のヒレとは、海神に航海安全を祈る祭具としての「旗」? ヒレには名前が付いている。 「浪振るヒレ」「浪切るヒレ」「風振るヒレ」「風切るヒレ」。 これが線刻画の船に描かれた「旗」だったのではないか…。 一昨日、梅雨明けの那覇空港に降り立ったので、 アメノヒボコの神宝について、語り部の意見を聞いてみよう。 ヒボコの五代孫に神功皇后がいるが、亦名は、息長垂姫命。 その名にある「垂(たらし)」は、垂れる頒布の意味なのかも。
by utoutou
| 2017-06-24 13:12
| 瀬織津姫
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