午後3時すぎに、港の食堂で海ぶどう丼を食べ休憩したので、
もう一度、アカララキに着いたのは4時頃だったと思う。 集落のあちこちで、宴たけなわ。三線の音が聞こえてくる。 いい正月だなあ。 アカララキでその名の由来を思う。「アカ」は沖縄では太陽の色。 語り部も「アカは暁」だと言っていた。だから夜明けの御嶽。 それに隠してアラハバキを祀ったのは、どんな理由からか? ボンヤリ座っていて気がつくと、 アカララキの御神体石の上に、 丸い光が、いや木漏れ日なのだが、微動だにせず、浮かんでいた。 続くこと数分。はたしてこれは、何かのメッセージなんだろうか。 ![]() どうしても気になり、翌朝、神人のKさん宅へとチャリで走る。 私のスマホに映る上の写真を指で伸ばして見つめ、彼は言った。 「これはあなたに関係した神様、自分で捉えたほうがいい」 つまり、アマミキヨを知りたいなら自力で謎を解きなさいと…。 分かるならお願いしてないです…とは言えない威厳があった。 仕方なく、イチかバチかで言った。 ファガナシー、その母、そのまた母と続く霊脈が感じられたので。 「白龍、龍神ですか?」 「いいでしょう。で、もう1ヶ所、行くべき所があるようです」 まだあるの!? 午後の船で本島に戻るのだ。今度こそ降参した。 「どこへ行けばいいですか?」 「フシマ…」 そういうことだったのか。龍神の棲む「龍宮」と呼ばれた島へ来るようにと。 黒く映る岩がフシマ。小島と書く。いつも客船が発着する徳仁港の南。 テトラポットと防波堤に挟み込まれている。珊瑚石灰岩、歩きにくそう。 ![]() 防波堤からフシマ(左)に着いた。左の突起下の大穴(うふあな)では、 今も外間神人(ほかまにっちゅ)がイラブー(海蛇)漁をしているそうだ。 向かい合うかたちで見える久高島の、丘の上に白く小さく見えるのが灯台。 その下が島の真南(まふぇー)にあたるスベーラの御嶽。左下がイラブーガマ。 ![]() 「龍宮」に立ってようやく思い出した。いつか語り部が言っていたことを。 「出雲大社の龍蛇神の祠は、アカララキの祠とそっくりだったでしょ?」 そうか…。アカララキに隠れたアラハバキとは、龍蛇神のことだったのか。 写真は昨年の出雲大社・神在祭で拝した龍蛇神。小祠、実によく似ていた。 ![]()
by utoutou
| 2014-02-12 23:05
| 久高島
|
Trackback
|
Comments(8)
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。
ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
![]()
初めてコメントします。
祠にどこから陽が射すのかなと眺めました。 祠の上からの陽が玉に反射したのかなと見ると、陽の柱のように明るくなっている中に龍の姿が見えました。 いや、灌木の根と幹が白く浮き上がっているわけなのですが。 ただ、そう思って後の文章を読んだら、ぴったりだったのでびっくりです。
0
のぶどうさん、こんにちは。コメントありがとうこざいます。返信が遅くなりまして、スミマセン。アカララキに白龍を見たあの日から2ヶ月近く経ってますけど、龍の姿を……。そうだったのですね。私は今コメントを拝見して、出雲の「神迎えの道」を思い出しました。神在祭で龍蛇神が通る道。久高島のアカララキも神迎えの道の起点だったのかもしれないですね。今後ともよろしくお願いします!
![]()
先日、大宮氷川神社の近くをたまたま通ったので検索してみました。
摂社に客人神社があり、ご祭神はアラハバキだそうです。もともとの地主神という説もあるようで。他にも客人神社として、アラハバキを祀る神社があるそうです。私は関西にいますが、アラハバキを目にしたことがないので少ないのかも。 そして、氷川神社の現在のご祭神はスサノオさまとクシナダヒメさま。なんだか切っても切れない繋がりを感じます。 すでにご存知のことかもしれませんが、思い立ったのでコメントします〜。
そうなんですよね。氷川神社の門に隠し祀ったと言われるアラハバキ神。しばらく参っていなかったので、大宮氷川神社に近々参りたいと思っていたところでした。
氷川、斐川(出雲)、樋川(玉城垣花)。スサノオに関連する土地に流れる川は、どうしてみんな同じヒカワなのでしょうね。沖縄の樋川は「ひーじゃー」と発音するのですが。 関西にはヒカワはありませんか〜? ![]()
やっぱり関西にはヒカワ神社はないようで。出雲族が武蔵国に行ったから、ヒカワにしたようです。
関西では、別の視点で出雲族の足跡がわかります。代表的なのは、「熊野」でしょうか。出雲の熊野大社、和歌山にある熊野、これも面白いです。 これからは、ヒカワとアラハバキを心に留めて出歩いてみます♪
みーくさん こんにちは。和歌山の熊野も、沖縄と関連の深い土地だと考えています。また沖縄から、出雲族を含む海神系の古代氏族がヤマトの各地に海流に乗って移動したのではないかと。
関西の神社歩きも楽しいですね〜 ![]() ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
> 匿名さん
雲の形、空の色、すれ違う人、目の前で起こる事…偶然は面白いですね。
|
![]() by utoutou カテゴリ
全体 ミントングスク 久高島 イザイホー 玉城 語り部 城(ぐすく) 天孫氏 御嶽 スサノオ 出雲 神社 琉球の神々 伊勢 洞穴(ガマ) 龍蛇神 ヤマトタケル お知らせ 天女伝説 斎場御嶽 ナーワンダーグスク 石垣島 九頭龍 瀬織津姫 琉球の玉 舜天 琉球王 未分類 最新の記事
以前の記事
2022年 06月 2022年 05月 2022年 04月 2022年 03月 2022年 02月 2022年 01月 2021年 12月 2021年 11月 2021年 10月 2021年 09月 more... 画像一覧
最新のコメント
最新のトラックバック
検索
記事ランキング
ブログパーツ
ブログジャンル
外部リンク
ファン
|
ファン申請 |
||