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伊雑宮と猿田彦〈1〉埋もれた旧道



11/23の午前、伊勢市から
紅葉の山を越え、2ヶ所のトンネルを通り、40分。
志摩市磯部の恵利原にある水穴へ。
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通称「天の岩戸」でお祭りがある。「ご案内」は次の通り。

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天の岩戸 例大祭 のご案内 
恒例であります、天の岩戸「例大祭」を実施いたします。
皆様、お誘い合わせの上、ご参拝していただけますよう
お待ちいたしております。

日時 平成26年11月23日(日)午前中
午前10時30分 〜 祭典
(中略)
天岩戸メモ
○祭神 天照大神
※他に祭られている神 泣沢女神(なきさわめのかみ)
           美都波女神(みずはのめがみ)
             猿田彦神(さるたひこのかみ)  
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主催は恵利原老人クラブ。
名だたる名所・天の岩戸だが、産土神様のお祭りの趣き。
泣沢女神と美都波女神は同名異神の「瀧の女神」、
伊勢内宮正宮の奥に祭られる荒祭宮の祭神・瀬織津姫である。
また猿田彦神は、明治以降、
伊雑宮の所管社・佐美長神社の祭神となった大歳神。

推察するに、沖縄を経由して
伊勢の地主神となった遠来の太陽神・猿田彦と、
太古からこの地に坐していた瀧の女神・瀬織津姫。
伊雑宮の祭神の座を、皇祖・天照大神に明け渡した、  
一対の産土神を、地元ではこのようにして祀ってきたのか。


天の岩戸(鳥居の水穴)=滝祭窟。拝殿が右の石段の上にある。
緋の垂れ幕などが施され、お祭りらしい華やぎが感じられた。
伊雑宮と猿田彦〈1〉埋もれた旧道_a0300530_121931.jpg



石段を登り合掌。ふと前回は察知できなかった何かが、訴えてくる。
お宮の向きだ。こうして合掌する先は、どっちを指すのかと。
伊雑宮と猿田彦〈1〉埋もれた旧道_a0300530_12192496.jpg



「猿田彦の森」「猿田彦森の神社」という昔の地名を、
前日、郷土資料館にあった郷土史で垣間見たばかりだった。
〜岩戸さんに詣って急な坂道を伊勢道路に向うと、猿田彦の森〜
伊勢道路とは、いまは山に埋もれた伊勢旧道のこと。


「この上は猿田彦の森ですか?」と古老に聞くと「ああ」と仰った。
「では猿田彦の神社は?」「いまはない」と、山の上を仰ぎ見た。
伊雑宮と猿田彦〈1〉埋もれた旧道_a0300530_12211584.png



「いまはない」なら猿田彦神社の跡地へ行こう。

ぐるり眺めると観光名所の風穴へ向う入口がある。
この鳥居が消えた神社への道標だったかもしれない。

伊勢志摩でも御嶽登り…と苦笑しつつ、
お祭りの賑わいに背を向けた。 
伊雑宮と猿田彦〈1〉埋もれた旧道_a0300530_12133136.jpg

by utoutou | 2014-11-26 21:00 | 伊勢 | Trackback | Comments(0)
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