伊雑宮の元々宮がある? 猿田彦の森。 太古の息吹が感じられる。 天の岩戸(水穴)から300m登ると「風穴」がある。 その岐路から先、高所にあるはずの猿田彦神社を探す。 赤い布を巻いた小杉の左に登り口を見つけた。 これで行こう。 隠された御嶽(聖地)への道程は、何らかのかたちで示される。 誰かがつけた印があったり、植えられた木がモノを言ったり。 ![]() 道らしからぬ道は、崖状の尾根の数mほど右にあった。 斎場御嶽の奥宮ナーワンダーグスクへの道と、地形が似ている。 斜度はこちらのほうが急だが、灼熱のジャングルを 掻き分けて登ったのに比べれば、何倍かラク。 ↓『伊勢参宮名所図会』にある猿田彦の森。 大杉の前に鳥居。旅姿の男たちが参詣する図。 これも前日、志摩市郷土資料館で改めて見たばかり。 景色はほとんど変わらないが、にぎわっている。 ![]() 図会の解説ページにはこうあった。 〜猿田彦森 合坂より下る所に有 杉のこらず片枝に生えり 故ある事と云〜 合坂とは逢坂峠のこと。 伊勢(神宮)と志摩(伊雑宮)の境界。 そして、伊勢神宮の五十鈴川、伊雑宮の神路川(旧名) 両方の川へと注ぐ分水嶺でもあった。 それにしてもいったい… 「どんな故」あって、杉が「片枝に」なったのか? 考えつつ、神籬となった杉を探しながら登る。 地形と時間からみて、太陽を背にしていれば方向は誤らない。 あった。森のど真ん中に巨大な「片枝の杉」。 これが猿田彦の神木か。 まるで引き裂かれたように、片枝。 目に見えるほど強烈な神気が放たれる。 ![]() もしかすると、怒りで片枝になったのか。 記紀神話では、アマテラス大神を迎えたのが猿田彦。 出会いの地は、五十鈴川の川上だった。つまり… この猿田彦の森(逢阪峠)を指しているとも考えられる。 それなら、猿田彦の怒りはもっともなことだ。 巨杉の根本に、石の小祠があった。 天の岩戸でペットボトルに汲んだ水を供え、utoutou(合掌)。 ![]() 思えば、きょう11月28日の夜、伊雑宮で遷御の儀がある。 天照坐皇大御神御魂(あまてらしますすめおおみかみのみたま)。 最初の遷宮は持統4(690)年、倭から大和へと国号も変わった時代。 遷宮とは、倭の神々を鎮めるためだったという説を思い出した。
by utoutou
| 2014-11-28 13:45
| 伊勢
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