伊勢志摩はワールドワイドな古代譚の多い土地だ。 磯部神社に六芒星の石灯籠があるいっぽう、 的矢湾の隣り、鳥羽市相差(おうさつ)の神明神社 では、ドーマンセーマンと呼ばれるお守りが人気。 摂社の石神さん(玉依姫)も、 女性の願いをひとつ叶えてくれるということで、 全国から参詣客がやって来て、 祈願のうえ、お守りを買い求めて行く。 護摩符としての五芒星の詳細は、 こちら鳥羽観光協会HPで。 セーマンと呼ばれる五芒星は陰陽師・安倍清明の印、 ドーマンと呼ばれる九字は、芦屋道満の印という。 神明神社の境内は細長い。お宮の配置は、 奥から本殿、鎮魂社、石神さん、そして鳥居に近いこちら↓ 摂社の三吉稲荷大明神。この地も秦氏に所縁が深いことを窺わせる。 ![]() 写真は9月末に参ったときのもので、神明神社本殿は改築中だった。 左の石神さん。祈願には願いを紙に書いて奉拝。右が三吉稲荷。 ![]() 神明神社の鳥居や石神さ、いたるところにセーマンがキラリ。 ![]() 南志摩の海女さんたちは、 古くからセーマンの魔除け印を縫い付けて海に出た。 かぶりもの、手拭いにも(志摩市歴史民族資料館にて)。 ![]() ところで、五芒星とは何か… 語り部によれば、 古琉球人たちは、その真ん中に光る星を見ていた。 天御中主、救世主としての妙見、 あるいは一等星である天王星を。 紀元前3千年のシュメール文明を源とする、 人間エネルギーを象徴する図形だったのとではという。 いっぽう六芒星は、宇宙エネルギーの象徴だったと。 では、五芒星と六芒星は、どのようにして、 この地にもたらされたのか。 今回の志摩旅で、私は それは猿田彦によってだろうと確信するに至った。 猿田彦を秦氏の始祖とみてのことである。 なぜなら五芒星の神明神社、六芒星の磯部神社、 ともに明治時代まで、祭神は猿田彦神だった。 こちら神明神社は、明治42年、 八幡宮、白鬚明神、熊野権現、牛頭天王社 などと合祀となり、以下26柱もの祭神となった。 天照大神、天忍穂耳命、天穂日命、天菩日命、 活津日子根命、熊野久須日命、多紀理比売命、 市杵嶋比売命、多岐津比売命、大已貴命、 手摩乳命、脚摩乳命、素戔嗚命、菅原道真、蛭子、 綿津見命、伊弉諾尊、伊弉冉命、誉田別命、 天児屋根命、鵜草葺不合命、玉依比売命、猿田比古命 倉稲魂命、崇徳天皇 不思議なのは、磯部神社、神明神社いずれも、 過去の祭神が猿田彦神であることは、 一見しては分からない。まるで、 履歴を故意に消去されたかのような印象すらある。 さらに調べると、 地主神・猿田彦の守備範囲の広範さに度肝を抜かれた。 皇祖神・天照大神の御杖代として 倭姫が巡幸したルートには、 各地に猿田彦にまつわる共通点があり、 その足跡は、出雲へ、沖縄へ、 そしてシュメールへと、遡ってしまうのである。
by utoutou
| 2014-12-13 21:55
| 伊勢
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