昨日の夕方、石垣島に来た。20ン年ぶり。 あのときは那覇港から船便を利用したが、 今回は東京羽田から、白保にできた新石垣空港に着いた。 ![]() 着陸態勢に入った機内から、日没迫る島影を見つめつつ、 『おもろさうし』のとある一首をしきりと思った。 ![]() 『おもろさうし』 (16〜17世紀の王府編纂による古謡集) に特別詳しいわけではない私でも、 何度も目にしたことがある有名な一首。 どんな歌なのか…には諸説あるようだが、 航海儀礼の道行きを歌ったものという説に納得。 第十巻 ありきゑとのおもろ御さうし ※「ありき」は「歩く」、 「ゑと」は「いぇと」といった掛け声こと。 「あがる三日月が節」 ゑけ 上がる三日月や (又)ゑけ 神ぎや金真弓(かなまゆみ) 又 ゑけ 上がる赤星(あかぼし)や 又 ゑけ 神ぎや金細矢(かなまゝき) 又 ゑけ 上がる群れ星(ぼれぼし)や 又 ゑけ 神が差し櫛(さしくせ) 又 ゑけ 上がる虹雲(のちくも)は 又 ゑけ 神が愛きゝ帯(まなきゝおび) 外間守善氏 校訂『おもろさうし』訳は次の通り。 ※「ゑけ」は「あれ!」という感嘆詞 ゑけ、上がる三日月は、 ゑけ、神の金真弓(立派な弓)である ゑけ、上がる赤星(金星、宵の明星)は、 ゑけ、神の金細矢(立派な矢)である ゑけ、上がる群れ星(星群)は、 ゑけ、神の差し櫛(神の差し櫛)である 、 ゑけ、上がる虹雲は、 ゑけ、神の大切にしている美しい帯である 船から見上げる夜空の彩を歌った一首と、 私は解釈していたが、あるとき語り部は言った。 「これは天津甕星を、冬の空に上がったオリオン座 に例えて讃えたおもろ。三日月は甕星のことです」と。 「まさか」とそのときは思ったが、昨日港近くの商店街で 酒甕を見てから「そうかもしれない…」と、考えが変わった。 ![]() 続きは、今夜のオリオン座を見てから……。
by utoutou
| 2015-08-23 09:13
| 石垣島
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