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猿田彦の下駄 1⃣ 神託の続き

久高島・西海岸にある御嶽・アカララキ。
王府時代には「ちみんとぅまい」(聞得大君の泊)
と呼ばれた港のすぐ前にある。
1月末に島に寄ったときにも、いちばんに足を運んだ。

御嶽名にちなんで「曉の御嶽」とも呼ばれる。
石祠に祀られている神の名前は不明だ。これまで、
アラハバキ・瀬織津姫では? と書いたが、ふと、
ここには龍宮神が祀られているのではないかと思った。


昨秋訪れた、伊勢・伊雑宮の奥宮「天の岩戸」の祭神
猿田彦大神と瀬織津姫とよく似た、龍神の神気が感じられた。
猿田彦の下駄 1⃣ 神託の続き_a0300530_13582862.jpg



実際、アカララキの大きな神徳は、
久高島最大の祭・イザイホーでいかんなく発揮された。
イザイホーの開始前には、ここで「御願立て(うがんだて)」
が催され、またイザイホーの期間中、アカララキの祠は祭祀場
に出張して、神女たちの成巫儀礼(神魂の転生)を見守った。


このアカララキで
不思議な現像に遭遇したのは、1年前の旧正月
祠の中に、白い玉がくっきりと投影された。

島人に尋ねると、
「フシマ(火島)へ行けという神託ですよ」と言う。
さすがに「神の島」。噂に聞く霊能で即座に言い当てた。

↓ 島の真南(まふぇー)の離れ小島・フシマ。
旧正月と違い、この日は極寒。釣り人もいなかった。
猿田彦の下駄 1⃣ 神託の続き_a0300530_1359753.jpg



1年前に語り部が言ったことを思い出す。
「フシマに棲む龍宮神は、神馬に乗って来たそうです。
そしてその馬は、イン二ヤーという拝所に繫がれていた」


尋ね尋ね集落を歩き、どうにかイン二ヤーに辿り着いた。
右に立つのが、神馬が繫がれたと伝わる、がじゅまるか。
猿田彦の下駄 1⃣ 神託の続き_a0300530_13592845.jpg



扉のある拝所は初めてだった。
作法が分からず、知り合いの島人に電話すると…。
「下駄が祀られているはず。杖もあるはず…」とのこと。
恐る恐る中を覗いてみると、本当に下駄が祀られていた。

しかも、高下駄。上には毛筆で「魚根家」と。
イン二ヤーとはこう書くのだったか!
魚根(いんに?)家か、魚の根家(にーや)か。

それにしても、どうして下駄と杖が祀られているのか。
猿田彦の下駄!? まさか…。

by utoutou | 2015-02-02 21:59 | 久高島 | Trackback | Comments(0)
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