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稲作と龍神 8⃣ 白玉稲荷神社

「東京の椿山という庭園に、
白玉稲荷神社がありますか?」
また語り部から電話がきた。

語り部は、沖縄以外にある神社には行かない。
なので、本土の神社に関するインスピレーション
が湧けば、私が代理に行って確認をする、
というパターンが最近は多いような気がする。

今回は、都内文京区のホテル椿山荘。そこに
白玉稲荷神社があることは知らなかったが、
ネットで調べてから立ち寄った。

ちょうど花見の季節、
椿山荘の庭の桜もさぞかし綺麗だろうなと。


「ホテル椿山荘東京庭園」の裏門に近い椿山の上。
椿林を縫うように登った先に白玉稲荷神社はあった。
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〜大正13年、京都下鴨神社の社殿を譲り受け移築。
翌年、伏見稲荷明神から白玉稲荷を勧請して、
椿山荘の守護神とした〜と説明板に。
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赤い鳥居、狐、祭神・倉稲魂(ウカノミタマノカミ)。
まさに稲荷神社。下の蕎麦屋からお昼時の匂いがした…。
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問題はこの神社の「赤と白」である。
赤い鳥居の稲荷神社に、なぜ白玉の社名がつくのか。

そして、なぜ白玉稲荷神社が、沖縄の
受水走水(うきんじゅはいんじゅ)に縁が深いのか。
いや、縁が深いと語り部は見るのか。

その会話を反芻しつつ参拝する。

「初午の神事・親田御願(うぇーだのうがん)で、
 田植えをする男性の額に、
神職がシチジ(しとぎ、米粉の判子)を
押しますよね。あれが白玉の由来だと思います」
「白は米の色、稲魂(いなだま)のことですか?」
「そうです。白米の稲魂です」
「では、赤が意味するのは、赤米の稲魂ですか?」
「そうだと思います」

「沖縄には3回にわたって稲作の伝来があった」
という話を思い出す。
最初は、水の要らない地米、
2度目は、鷲の神話で語られる米、
3度目は、鶴の神話で語られる米。
稲作を始めた3つの民族がいたと考えられる…。


沖縄の稲作伝説には、赤とも白とも、
米の色など出てこないが、はたして
白玉稲荷神社をヤマトの各地に創建した一族とは?
「白玉」が古代の渡来族を紐解く鍵なのか?
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椿山をさらに登ると三重の塔。小野篁に
ゆかりの広島県・竹林寺のものを移築したという。
八重紅しだれ桜(というらしい)が、ことに綺麗。
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by utoutou | 2015-04-03 02:29 | 玉城 | Trackback | Comments(0)
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