伏見稲荷大社境内の御膳谷(ごぜんだに)。 四つ辻を過ぎ、あと30分ほど登れば、 稲荷山の頂上に着くというところで、 雨も降り出したせいか、参拝客はいなくなった。 ひとり山の中で、 明治期に寄進されたという 無数ある私的なお塚群を見ていると、 ちょっと生々しい神気に、腰が引けた。 ワタシハナニヲシニキタンダッケ。 祈祷殿の近くで、白玉大神のお塚を探す。 御膳谷にある白玉大神(6基)はすぐ見つかった。 ↓ そのうちのひとつのお塚。 神名は注連縄に隠れて見えないが、ミニ鳥居には 「白玉大神」「白鬚大神」と手書きされた神名が。 ![]() で、奉拝所で禰宜さんに聞く。 「白玉大神の白玉は、どのような意味ですか?」 唐突な質問だったか、禰宜さんは戸惑われた様子。 とはいえ、丁寧に教えてくれた。 「白は清浄の色なので、白狐、白龍、白山など、 神様の名前としても多いですね。白玉も同じです。 で、玉となると、白い勾玉のことかもしれません」 「勾玉のことですか…」 「紅白のお餅を木の枝に付ける小正月の行事、 あれも白玉大神様にちなんでいると思います」 そう言えば、語り部も、ヤマトの繭玉神事の元は 沖縄の田植え神事やイザイホーの米団子だと言った。 ただし、禰宜さんは沖縄のことは知らないと言う。 要するにと、下山しつつ禰宜さんの話を反芻。 各地に勧請された白玉稲荷神社とは、 稲荷神・倉稲魂(うかのみたま)の聖なる勾玉(魂)。 そこで思い出したのは「うか」の意味だ。 それは古語で龍蛇を表す。 出雲大社の奥宮・素鷲社(そがのやしろ) の背後に控えるのは宇迦(うが)山である。 すると倉稲魂(うかのみたま)は、 龍蛇神の御魂という意味にもとれる。 それが白玉稲荷神の本来の姿ではないか。 というわけで、夕方、神戸の祇園神社へ。 素戔嗚尊と櫛稲田姫を祀る。 移動しながらの検索で、 摂社に白玉稲荷社があると知った。 それも、伏見稲荷大社から勧請されたという。 ![]() ↓ 右が白玉稲荷神社。左が市杵島姫命社。 白玉稲荷社には「倉稲魂命」と筆書きが。 ![]() 参拝した後、真新しい神名を見上げる。 あらっと思う。白玉が瞬間「皇」に見えた。 ![]() 語り部が常々言っていたものだ。 「シロミキヨの白は皇(すめらみこと)の白」だと。 亦の名はシネリキヨ。 シネとは稲のことである。 アマミキヨの一対神・シロミキヨが白玉大神か? 境内には猿田彦社もあると、後に知った。 隠れているが写真右手に。 シロミキヨは猿田彦大神とも言われる。 ![]()
by utoutou
| 2015-04-07 08:45
| 玉城
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