久高島の七川(なながー)巡り。 そうした観光コースがあるわけではない。 七つの川が並ぶ久高島を、いまき亡き神女たちは 「7つの首の蛇」と呼んだというので、歩いてみた。 蛇とは龍蛇、あるいは龍蛇神。 古来、龍宮と呼ばれた久高島のことである。 「7」は久高島では聖数。祭祀でも重んじられた。 かつて神女になる女たちは、イザイホーの祭りで 七つ橋を7回往復してから、七つ家に籠った。 あるいは、久高島の島立ての祖と呼ばれる 夫婦・シラタルとファガナシーが、 伊敷浜で拾った白い壷には、七穀が入っていた。 そのシラタルとファガナシーに由縁の深い川が、 〈その4〉「やまがー(山川)」。 川への降口前に、秘伝によれば夫婦のお墓がある。 ![]() お墓は、写真正面の樹々に隠れた崖下にある。 ファガナシーはミントングスクの一人娘。 そして、シラタルはミントン門中である屋号・本部 (姓は百名)の息子であったため、久高島の神人は、 玉城参りを欠かなかった。そのことは 「アマミキヨ末裔の里帰り…」に書いたが、 逆に、玉城からの「久高御願」と呼ぶ 参拝も続いていた。 戦前は8月14日に、戦後は不定期に。 ミントン家など元家の代表らが こちらのお墓とフボー御嶽に参拝して、 米と酒を供えたものだという。 そして一行は、この地で昼食をとった。 ![]() さて、シラタルを祀る宮は、現在 イザイホーの主祭場だった 御前庭(うどぅんみゃー)にあるが、 '70年代までは、イラブー(海蛇) の燻製場(ばいかんやー)内にあった。 シラタルは龍蛇神の再来だったのではないか と思う。写真は、やまがー入口から見る本島。 ![]() やまがー内部。久高島では昔、 こうした川々に住むの神を 「川神(はーがみ)」と呼び、崇めていた。 ![]() そして、イザイホーの3日目、神女たちは 「川神遊び(はーがみあしび)」の円舞を踊った。
by utoutou
| 2015-04-19 23:22
| 龍蛇神
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