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7つの首の蛇 ⑩ 高尾山へ行く

玉(稲穂)を抱いたウガ=7つの首の蛇。
そこに、1が加わるとヤマタノオロチに。
「8つの首の大蛇」になると、語り部は言う。

記紀神話で、スサノオが退治する八俣大蛇。
その「ヤマタノオロチ退治」と似た祭りが、
久高島の10km北に浮かぶ津堅島にあるとも。

祭りの名前は「マータンクー」。
いまでも毎年旧11月、久高島の
古祭イザイホーがあった冬至の頃に行われる。

そうすると…と、私は聞いた。
「7つの首は、渡来した古代海人7支族。
では、そこに加わった8つ目の支族とは?」
「遅れて渡来して、ウガ(海神)の姫をめとった天孫」
「天孫ニニギ? 
大山祇神の娘・木花咲耶姫を妻とした」  
「はい。やがて神武へと繫がる系譜になりますね」

ちょっと頭のなかを整理する…。
ニニギと木花咲耶姫は山幸彦・海幸彦を生み、
山幸彦こと彦火火出見命は豊玉姫を妻として、
神武天皇の父にあたる神・ウガヤフキアエズを生む。
日向(ひゅうが)三代と呼ばれる神々。

受水走水が「高千穂の峯」「高天原」と
呼ばれたのは、そういう訳があったのか…。


ところで。
ウカノミタマ(倉稲魂)を祀る稲荷神社は、
伏見稲荷大社を本宮として最多の3万社あるという。
ウカノミタマは、いわばこの国の母体とも言える神。


というわけで、昨日、家から近い高尾山へ行った。
薬王院の飯綱権現堂(東京都有形文化財)。
この境内にも、稲荷社がある。
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飯綱権現堂のすぐ左に鎮座する福徳稲荷社。
祀るのが僧侶(後ろ姿の男性)でも、神社?
参詣客もまばらな、午前10時の境内風景。
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高尾山・福徳稲荷社。祭神はダキ二天。
ウカノミタマ(倉稲魂)は、一説に飯綱大権現の母神。
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お稲荷さんの眷属(けんぞく)は白狐。
福徳稲荷神社にも、たくさんの白狐がこのように。
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左隣りは報國稲荷稲荷大明神。
目力の強い狐さんばかり。
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by utoutou | 2015-05-01 11:08 | 龍蛇神 | Trackback | Comments(0)
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