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7つの首の蛇 ⑪ 永田町の稲荷

連休直前の金曜日、永田町を歩いていた。
外堀通りを、溜池山王から赤阪見附へ。
すると、そびえる鳥居で足が止まった。


山王の日枝神社。鳥居の上が山型。
地名の通り、標高30m近くある神の社。
周囲のビル群のなかにあって、
ひときわ神気を放っていた…気がする。
ともあれ、久しぶりに雲ひとつない空を見た。
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ご祭神は大山咋神。
末社に山王稲荷神社、八坂神社・猿田彦神社。

本殿参拝もそこそこに末社へと急いだ。
何しろ、ウカノミタマを祀る稲荷神社参りが
続いている折から、素通りはできない。


末社祈願所から、ガラス戸を開けて進むと、
左が山王稲荷神社。右が八坂神社・猿田彦神社。
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鮮やかな朱の稲荷神社には、白狐も描かれて。
参道には奉納された赤鳥居、赤幟が並んでいた。
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山王稲荷社に参拝。
本社の山王権現が、萬治2年、麹町より
移遷された際、境内末社になったものという。
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八坂神社・猿田彦神社に参拝。
猿田彦神社は、萬治2年に、
八坂神社は明治19年に奉斎され、相殿神となった。
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思いがけず、立ち去りがたい気になったのは、
ご祭神の並び方のせいだ。
左からウカノミタマ、猿田彦大神・須佐之男命。


そして、神社の屋根部分にそれぞれ
あしらわれた色に、目が釘付けになった。
右の八坂神社・猿田彦神社が、白。
左の稲荷神社が、赤。
   
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それは沖縄稲作の聖地・受水走水
に伝わる色そのものだったのである。

「祖神の名は色を表している」と口伝に。
シロミキヨ(稲魂神)は、白。
アマミキヨ(太陽神)は、赤。

玉城の地では、
「白一族、赤一族の順に渡来(降臨)した」
と、語り継がれていたとも聞いた。
もちろん、どちらの一族も稲を携えて。

ヤマト的な表現に変えれば、
スサノオ・猿田彦(祖神は高皇産霊命)は、白。
ウカノミタマは、赤。

「白の次に赤。それが日の丸の意味なんだよ」
と、語り部は
神女のおばあたちに聞いたという。
「日の丸がヤマトの国旗になる前から、
琉球の海人は船に
白地の赤丸の旗を掲げていた」のだと。


「7つの首の蛇」は、ウカノミタマ(赤)。
7つの龍蛇族を束ねたのは、高皇産霊命(白)。
その神格を継いだのは、スサノオと猿田彦。


そう気づいたのも、龍蛇神の導きだったか
と、よりによって永田町のお稲荷さんで思った。
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by utoutou | 2015-05-04 04:50 | 龍蛇神 | Trackback | Comments(0)
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