『契丹古伝』は、唐王朝(618〜907年)の次に 生まれた契丹(=遼、907〜1125年)に伝わる史書。 契丹語で綴られた一巻を、太祖・耶律阿保機 (やりつあぼき)が、重臣に漢字で編纂させたという。 契丹の位置(10世紀) 『草原の王朝 契丹』(九州国立博物館)図録より拝借。 ![]() 契丹(きったん)=キタイ=Cathy。 英語で中国の語源ともなった契丹は、ユーラシア大陸 の遊牧の民が建てた帝国。その古伝には、中国の正史 にはまったく登場しない神話と歴史が満載である。 しかも、綴られた古伝はまさに大陸的で、初版本 のタイトルにある『日韓…』には治らないスケールだ。 浜田氏によれば、契丹人の祖先は東大族(シウカラ)。 日本や朝鮮半島の民やモンゴル系の砂漠の民のみならず、 一族は「大陸全面に展開」しており「殷人と縄文人は同族」 で「殷の大半は倭の種族だった」と記されている。 (※殷はBC17世紀にあったと言われる最古の王朝) 『契丹古伝』に記述はないが、この殷で琉球産の 交易したのは、古くから貝商人の隼人だったと見られる。 シウカラは「倭人の古代王朝」だった。 神祖(日祖)は、スサノオを思わせるスサナミコト。 日祖が地上に降臨させた日孫は、スサナミコという。 「日孫の一族は各地に発展」「先住民と仲良く暮らした」。 各地に「発展」して居住した神子や姫たちのなか には、日本神話に登場する神も登場する。例えば…。 ☆スサナアキヒがカクタラ(鹿児島)に居住させた アタカシ媛は、木花咲耶姫である。 ☆また、ウサハミ媛をムコハキ(山口県萩市)に 居住させた。祖霊の大廟があるその地は一族の聖地。 シウカラ発祥の地だったとの大胆推理のくだりもある。 語り部に聞いてみた。 「シウカラの姫が鹿児島や萩に…。どう思いますか?」 「あると思います。アタカシ姫とは日下部族の姫でしょう。 また、萩市の須佐には、スサノオも来たと思います」 さらには、 『契丹古伝』に琉球に関連する箇所もあると、語り部。 キリコエアケなる神子がそれではないかと、私は睨んだ。 ↓『第十五章 神子キリコエ阿解と長白山』のくだり。 ![]() ![]()
by utoutou
| 2017-02-17 11:05
| 瀬織津姫
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Comments(11)
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utoutou様
初めまして、私宮地神仙道道士、ヒロと申します。今契丹古伝を勉強しております。是非ともご指導頂きたくコメントをさせて頂きました。何卒宜しくお願い致します
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> ヒロさん
初めまして。契丹古伝は興味深い内容ですね。私の場合、琉球古代に言及されている箇所を探るのが中心でして泥縄式の読み解きです(汗)。ただ訳書の原題が「日韓正宗溯原」ということでも分かるように、日露戦争中の鴨緑江でこの古伝に出会ったという軍人・浜名氏の訳著ですので「日韓同祖」「日韓同裔」と情熱を注いだ氏の時代感覚のまま受け取るのは少し危険かなと私などは思っています。 ![]()
utoutou様
ヒロです。お返事有難う御座います。私は、宮地神仙道に全てを懸けて渡世しております。神々の真実、神話の真実を、お教え頂ける限りの全てを知りたく思っております。どうして貴方様はそんなに凄いのですか。何を検索しても貴方様のサイトに辿り着きます。コメント欄では足りない程お聞きしたいことがあります。私の名前をお見知りおき頂く事をお願いするまでもなく、度々訪問させて頂きたく思っております。何卒末永くお願い致します。 ![]()
utoutou様
ヒロです。お世話になってります。今回も宜しくお願い致します。 私は、八幡大神の産子、氏子ですが、応神天皇以前の大元の八幡大神に関してご意見をお聞かせ下さいます様お願い致します。 また、我宮地神仙道五大神仙中、筆頭の大神仙、少名彦那大神に関して、小椋一葉さんはニギハヤヒ大神と御同神説を唱えておられます。この件に関しましても、ご意見をお聞かせ頂きたく何卒宜しくお願い致します。
> ヒロさん
こんにちは。宇佐氏の古伝によれば、古代日本において崇めた神魂・高御魂・生魂など八神を選び、そこに古代中国の八卦・八象を配当して八幡神としたということですね。(宇佐公康著『古伝が語る古代史』)それが宮中八神の元になっているとも。 スクナヒコナノ神については、神仙道や小椋一葉さんのお説を詳しく知らないので、単なる私見になりますが、スクナヒコナ神とニギハヤヒとは系譜が違うのではないでしょうか。ニギハヤヒは『先代旧事本紀』国造本紀に天降りの随神一行がリストアップされていて、おおむね物部系と分かります。いっぽう、スクナヒコ神は鴨族の先祖とされています。なので神像が重なることはないと思いますが、いかがでしょうか? ![]()
utoutou様
ヒロです。俺が遅れて申し訳ありません。 八幡神はスサノヲ大神か、ニギハヤヒ大神かと思ってまりましたので、宮中八神とのご指導に驚いております。勉強させて頂きました。有難う御座います。 また少彦名大神に関してもご指導下さり有難う御座います。両大神は神上がられたとされる場所も違うようですね。 いつもお世話になっている古代史家の方が少彦名大神は飛騨王朝の大神仙と言われておりますので、勉強中です。大神は宮地神仙道筆頭の大神仙ですので、一つでも多く、正しい御神跡を知りたく思っております。 私は、なぜ自分が、宮地神仙道五大神仙以外に金刀比羅宮を篤く信仰しているのか知りたく思っております。 金刀比羅宮、石鎚山と少彦名大神は直接関係がありますでしょうか。金刀比羅宮、石鎚山に残る御神跡に関してご指導頂ける事が御座いましたら、何卒宜しくお願い致します。 この度も貴重なご指導誠に有難う御座いました。これからも末永くお付き合い下さいます様お願い致します。
> ヒロさん
追伸です。先日いただいたコメント中、金比羅神社と石鎚神社のくだりをうっかり流し読みしてしまっており、失礼しました。実はその二社とも参拝した経験がなく、ご祭神についても知識を持ち合わせておりません。が、石鎚山神社の公式サイトで山頂の写真を拝見して、是非一度と思ったところです。厳しい修験の場のようですね。 ![]()
こんにちは、はじめまして。検索をしていましたらたどり着きました。2005年ごろから近いルートで聖地を辿って探求しているものです。
長白山は、満州民族、愛新覚羅家の聖地であり、シャングリラ(龍宮)から仙女が降りてきて、黒い鵲(神鳥)が赤い実を落とし食べてしまった仙女がはらみ、愛新覚羅が生まれたという神話があります。 仏教が伝わる前は神道、シャーマニズムを原型にした民族で、白山姫はこの仙女であると私自身感じておりました。白山、六甲山の白宮と、長白山と龍脈での繋がりがあるとも感じています。 このことから、こちらのブログにたどり着き、しっくりきました!また、DNA検査をしましたところ、100%チャイニーズであるはずの私が母から受け継いだミトコンドリアはM7のスンダランドから沖縄にはいった最古の縄文人でした。 つまり、満州民族は海洋民族である可能性もでてきました。このことから、更にこちらに書かれていることが大変しっくりと!出会いに感謝いたします。 他の記事もまた読ませていただきますね。
> 愛新覚羅ゆうはんさん
こんにちは。返信がすっかり遅れました。満州というと、古代出雲の王家という富一族の伝承に、先祖はインド辺りから大陸を北上、満州を経由して出雲に渡来したというお話がありますね。クナト大神に関する民間伝承は沖縄にも細々と残っており、満州を通らずにストレートに琉球列島に渡来したという説もあるようです。 契丹古伝に見える長白山は新覚羅家の聖地なのですね。興味深いお話ありがとうございます。
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![]() by utoutou
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