沖縄へ来た。那覇市おもろまちの県立博物館へ。 「縄文と沖縄」がちょうど開催中。 テーマは「火焔式土器のシンボリズムとヒスイの道」 ![]() あまり話題にはなっていないのか?…縄文ベンガラ。 そして、「南島のシンボリズム」コーナー内 「海を超えた縄文人・交流のはじまり」を見る。 右・曽畑式土器(北谷町の伊礼原遺跡から出土) 左・曽畑式土器(熊本県宇土市から出土) 何種類かの幾何学模様が刻まれているのが特徴。 いずれも、ベンガラと同じ縄文前期にできた土器。 ![]() ![]() 今回の発表では、ベンガラはいずれも九州から 伝わったものというが、沖縄産の可能性はないのか? 伊礼原遺跡で出土している曽畑式土器のほとんど は、伊礼原で製作されたものとされているにも かかわらず、一辺倒に「すべて九州産」というのが、 どうにも腑に落ちない感じがしていたのだ…。 ところで、曽畑式土器が九州産か沖縄産かは、 胎土に滑石が含まれるかどうかで判断するという。 滑石は主に長崎県で産出される鉱物で、沖縄には 分布していない。よって少なくとも伊礼原から出土 した曽畑式土器には、滑石は含まれていない。 とすれば、今回ベンガラが発見された曽畑式土器が、 滑石が含まれていないものならば、ベンガラが 地元産である可能性はグッと高くなる…。 そこで、車で40分ほどの北谷町役場へ向かう。 役場の敷地内に、町が管理する遺物展示室がある。 ![]() 伊礼原遺跡は北谷町役場から至近の場所にある。 ※地図は沖縄タイムス記事から拝借。 ![]() 途中、北谷町の担当部署に電話で確認していたところ、 社会教育課文化係の方が展示室を開き解説してくれた。 「県博に貸し出し中」の曽畑式土器は右奥に。 同じく手前の「貸し出し中」は室川下層式土器。 ![]() 係の方の説明が始まったところで、こちらからも聞く。 「ベンガラが付着していた曽畑式土器に、 滑石は含まれていたんでしょうか?」 「それが、含まれていなかったんです」 「では、それは伊礼原で作られた土器なのですか?」 「とは一概には言えなくて…。今回分析したのは破片 ですから、土器全体を分析しないことには…」 「なるほど…」 次に、ベンガラについても聞く。 「この地でベンガラが採れた可能性はありますか?」 「それは、あります。伊礼原遺跡は古代の海岸線に近い 低湿地にありましたから、鉄バクテリアからできる ベンガラが採れた可能性は十分にあります」 ![]() 伊礼原でベンガラこと赤色顔料が使用された可能性は、 この低湿地で鉄バクテリアを生む褐鉄鉱が成った可能性に、 さらに言えば、「朱の一族」がいた可能性に繋がる…。
by utoutou
| 2018-12-02 13:48
| 瀬織津姫
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