沖縄から帰った後、語り部とこんな会話をした。 伊礼原遺跡の土層図が示すマングローブを見て、 褐鉄鉱の製鉄が行われたかと、考えていたときのこと。 語り部は言った。 「湿地帯のマングローブ林の近くに、他の木も茂って いるように視えますが、何ですかそれは… ?」 「…… ??」 質問は、なおも続いた。 「サキシマスノウの木は、船の材料になりますか?」 その実がウルトラマンの顔に似ていると言われる サキシマスノウの木は硬く、船の櫂に用いられる。 「確かに、葦舟の櫂として使われたのかも…」 「そうですか、葦とサキシマスノウで葦舟ができる」 「なるほど…。琉球の島々でも、古代の人たちに よって葦船が作られた可能性があるわけですね」 古代、舟の原型とされる葦船は、世界中で作られた。 古代船は、葦舟→丸木舟→アウトリガー→カヌー →双胴船へと発展した。※茂在寅男氏の著書より。 いっぽう、古事記の国産み神話では、 イザナミ・イザナギは最初にできた水蛭子(ひるこ) を葦舟に乗せてオノゴロ島から流してしまう。 イザナミ・イザナギ、葦舟は、古代産鉄族の象徴と 私は考えているが、そこにサキシマスノウが加わる と、神話舞台は琉球の島々ということになるか? 少なくとも神託は、そう宣っているかのようだ。 北谷町役場の考古展示館で撮った画像を改めて見る。 弥生時代の琉球とヤマトの貝交易を図示した、 「貝の道の模式図」。※熊本大学、木下尚子教授の作。
by utoutou
| 2018-12-18 19:26
| 瀬織津姫
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Comments(2)
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ぐぅ
at 2018-12-19 10:56
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平安時代、ハ行転呼が起こり「ハ」と「ワ」の書き間違いが多発したそうです。平安時代以前はハ行をファフィフゥフェフォ、更に古くなるとパピプペポと発音してたらしいです。
私見ですが、ワニ族は本来ハニ族と呼ばれてた可能性があるのではないのでしょうか?古代の発音で言うなら「パニ族」です。
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utoutou at 2018-12-25 10:55
> ぐぅさん
返信が遅くなり失礼しました。ハニ族は現在タイ北部にもいて、その話はチェンライに行ったときに見聞きしました。雲南省から来た人たちのようですね。棚田で米を作り、味噌や醤油を作り、笊や木製農具は日本のものと似ていました。漢民族からは夷狄とされたのでしょうが、元々はどこから発祥した一族なのでしょうね?
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