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六甲山と瀬織津姫 236 「ワニ」を歩く

 東大寺の大仏殿から春日大社(奈良市春日野町)へ。
 〜平城京擁護のため国譲りを達成された最強の武神
である武甕槌様(鹿島)を神山御蓋山(みかさやま)
に奉還した〜というのが、春日大社の御由緒。

 創祀は1250年余り前という。鹿島神が常陸国から鹿
を伴って遷座する前から、春日山(御蓋山は前山)は
この地に在ったわけで、その地名「春日」の由来
とは、つまり、地主神の氏名ということになるか…?


まずは、神体山である御蓋山浮雲峰への遥拝所へ。
御蓋山は禁足地のため赤い鳥居の遥拝所から参拝。

遥拝所は屋根付き。鳥居の近さといい圧迫感がある。
大神神社の三ツ鳥居を拝観したときにも感じたものだが、
思うに、「禁足地」とは、封印した神に外出禁止を、
信奉者には接近禁止を、暗に申し渡すシステムなのでは?
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春日大社の神々(創祀した藤原氏の氏神)に参拝する
前に、その地主神・猿田彦神を祀る摂社に参った。
本社拝殿を囲む回廊の西南端に、榎本神社はある。

摂社の前から、朱塗り回廊中央の正門の方向を見る。
賑わいは雲泥の差。榎本神社はいま自撮りのメッカ?
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摂社・榎本神社傍の説明より抜粋すると…。
御祭神 猿田彦命、御例祭 十一月十一日
御由緒 春日の地主の神として尊崇され、本社御鎮座
後、一時安倍山(現在奈良県桜井市)に御遷りになった
 が承平五年(九三五年)再びこの場所に御遷座…と。
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御蓋山遥拝所は、回廊(菱形)の天辺の角にあり、
榎本神社は、菱形の対角(下)に鎮座している。
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ところで、猿田彦神は和爾族の祖神である。
ヤマト神話では「伊勢大神」や「八街の神」とされ、
沖縄では、「長者の大主」として親しまれ、また
神の島・久高島では「二ライウフヌシ」と呼ばれる。

ニライカナイを司る海神・豊玉彦の後裔と考えられる。
ひょっとすると綿津見神、まさにその神かもしれない。


春日大社を後にして、午後はJR桜井線で櫟本へ。
徒歩15分、和爾坐赤坂比古神社(天理市和邇町)に。
地名にも残るように、ここは和邇氏の本拠地だった。

祭神は阿田賀田須命・市杵島比売と、拝殿の木札に。
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くだんの春日大社・榎本神社は、祭神を猿田彦神
 とするが、古くは巨勢姫明神だったという説がある。

巨勢祝(こせのはふり)と言えば、日本書紀の
神武即位前記に、「和珥の坂下に巨勢祝という者
あり」と、抵抗勢力の長(?)として記されている。
 和爾氏とは神武以前からの大和豪族だったと分かる。


和爾町には、「和珥坂本伝承地」の石標が随所に。
巨勢祝(または巫女)が祀ったのが春日御蓋山の祭神か。
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駆け足で、和爾下神社(天理市櫟本)へも参拝に。
鬱蒼とした森の中、実は前方後円墳の上に鎮座する。
祭神は、素戔嗚命、大己貴命、櫛稲田姫命。
江戸期の記録では、主祭神は天足彦国押人命。
押人命が和邇氏の祖・五代孝昭天皇の皇子とされる。
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境内の石灯籠に「治道宮(はるみちみや)」とある。
〜神護景雲三年(769)東大寺寺領の櫟庄へ水を
引くため高瀬川の水路を今の参道に沿った線へ
移し、道も新しく真直ぐに作らせたので、この森
を治道の森といい、宮を治道社といった 〜由緒より。
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ここは東大寺寺領だった…といった由緒に触れると、
春日大社や東大寺と櫟本は、古には一帯だったようだ。
確かに電車で3駅、その距離は8Km余りしかない。

いっぽう、水銀鉱山のあった宇陀までは東南に
降ること30Km余り。弥生末期あるいは古墳時代、
辰砂(朱)を掌握していたらしい和邇氏は、
はたして宇陀地方にも根を張っていたのだろうか?






by utoutou | 2019-06-01 14:57 | 瀬織津姫 | Trackback | Comments(0)
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