安生寺(あんじょうじ、奈良県五條市今井町) は、宇智神社の神宮寺だったとのことで、 神社の本殿を背にすると、東(写真右)に隣接。 現在は隔てる塀もなく、寺社一体になって見える。 ![]() 本尊は十一面観音菩薩。またの名は子安観音。 役行者が開基したときは国生寺といったそうだが、 文武天皇・皇后の藤原ノ夫人が祈願したところ、 皇子(後の聖武天皇)を安産。以来、子安観音に。 その聖武天皇・長女の井上内親王も祈願して安産。 喜びの聖武天皇は、七堂伽藍を建立したという。 JR五条駅から乗ったタクシーで「宇智神社へ」と お願いすると、「いやぁ知らない」と言われたが、 「安生寺」と言えば、すんなり伝わったのだろうか? ![]() ![]() さて、子安観音という寺の呼称を知って、 すぐに大神神社の摂社・若宮神社を連想した。 明治以前は大御輪寺といい、十一面観音が御本尊。 摂社である御誕生所社には大田田根子の母が祀られ、 安産のパワースポットらしいが、深い意味もある。 十一面観音と子安観音と朱産地は一致するようだ。 丹生(にゅう)が誕生に変化したとの説がある。 「丹生=誕生」であり、「赤子=朱い石」なのだと。 この地でも、 安生寺の周辺で、「子持ち石」が採れるという。 護寺会HPを拝借して「子持ち石」マップ↓を見る。 西流する吉野川の北側の川沿いに、その産地がある。 3本の川は、水銀鉱床のあった金剛山を源流とする。 子持ち石の「子」とは、朱の石だった可能性がある。 ![]() を俯瞰すると、五條市は「三波川変成岩類」を示す ![]() 境内に役小角と思しき石像が立っていた。 両脇を固めるのは後鬼・前鬼の夫婦だろうか。 ![]() 役小角は、土蜘蛛の子孫だと言われている。 朱を求めて修験道の開祖となったのだとも。 土蜘蛛とは、吉野や葛城や宇智に先住した隼人 のことかも…と、ようやく考えるようになった。 おそらく、語り部は既に確信していたのだろう。
by utoutou
| 2021-10-21 20:24
| 天孫氏
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