人気ブログランキング | 話題のタグを見る

天孫氏は火の一族〈108〉本当の丹生川上神社

洞川温泉の朝。前日から降り続いた雨も止んで晴天に。
7時25分発の下市口行きの始発バスに乗り込む前に、
 龍泉寺へ。本殿に向かって右手(東)に朝靄の大峯山。
天孫氏は火の一族〈108〉本当の丹生川上神社_a0300530_14253265.jpg






龍王池から本堂を望む。左の小祠が弁天堂。
こちらも水行場で、その先に本堂への石段が見える。
天孫氏は火の一族〈108〉本当の丹生川上神社_a0300530_14254130.jpg







旅館街には日帰り温泉施設もある洞川温泉の朝7時。
修験者はどこに泊まるのか、旅館で聞くのを失念した。
天孫氏は火の一族〈108〉本当の丹生川上神社_a0300530_14283990.jpg







吉野熊野国立公園に最寄りの温泉街。案内地図はこちら。
発車したバスは地図左上の赤丸(加工)、黒滝方向へ。
天孫氏は火の一族〈108〉本当の丹生川上神社_a0300530_15452439.jpg







出発30分後、黒滝・道の駅(吉野郡黒滝村)を通過。
奈良の「へそ」と呼ばれる渓谷だ。南は天川村に接し、
北は吉野山に、西は下市町と五條市に接するとの黒滝村
情報を手元で見て五條市(宇智郡)との位置関係を確認。

なるほど、吉野と宇智がこんなに密接だったとは…。

いっぽう、
奈良県のサイトで「県内の4水系」を見ると、なんと、
いまバスが通過中の黒滝川は、丹生川に合流している。
やがて丹生川は五條市で吉野川(紀の川)へと注ぎ込む。
「最古の丹生川神社は吉野から紀の川へ注いだ」説を思った。
天孫氏は火の一族〈108〉本当の丹生川上神社_a0300530_14265121.jpg






5分後、バスが揺れたので、目を上げると前方に神社。
いきなりだったので正面から撮るタイミングを逃したが、
現れたのは丹生川上神社下社(吉野郡下市町長谷)だった。
天孫氏は火の一族〈108〉本当の丹生川上神社_a0300530_14255264.jpg







振り返ると、
丹生川上神社下社の幟が並んでいる。この神社こそが
『日本書紀』が記す本当の「式内社・丹生川上神社」
であると著したのは、『古代の朱』の松田壽男氏だ。
天孫氏は火の一族〈108〉本当の丹生川上神社_a0300530_16260042.jpg





帰宅して、松田氏の『古代の朱』を開く。

〜(※日本書紀の編纂当時)吉野郡内を流れる丹生川
はひとつしかない。それは大峯山塊の西側から発源して
黒滝、丹生の谷を潤し、下市町の南部を西流して、
大日川から北を指し、末は(※五條市の)吉野川
(紀の川)に入る 〜 現在は丹生川上神社下社と称して
 いるが、もとは現地で丹生神社とか丹生明神と呼ばれ〜

つまり、
こちらの丹生神社が本当の丹生川上神社だという見解。
すると、丹生川が吉野川に合流する地点である宇智郡も
古来、丹生か水銀の採掘地だったということになるか。
ゆえに、海人系の採鉱民だった隼人は宇智に移住した?




by utoutou | 2021-11-02 07:36 | 天孫氏 | Trackback | Comments(0)
名前
URL
削除用パスワード

※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。

<< 天孫氏は火の一族〈109〉紅葉... 天孫氏は火の一族〈107〉龍泉... >>