鹿児島神宮の摂社・山神神社(右)は、古い石段 が続く、稲荷神社への参道の登り口あたりに鎮座。 どこまで伸びるのかと思うほど高木の繁る社叢の、 赤い鳥居を挟んで両側に、一対神のように祠がある。 ![]() 〜 山神神社 大山祗命(本宮御祭神の外祖父神)〜と説明がある。 ![]() すると、向かって左は、大山祗神の妃神とされる 萱野姫かと思いきや、どうもそうではないようだ。 〜 大多羅知女姫神社 息長帯姫命 〜 正八幡宮としての鹿児島神宮の祭神・応神天皇の 母神が祀られている。なぜここに? と微かに違和感。 ![]() 旅の後、「どう思い(視え)ますか?」と聞くと…。 「大多羅知女姫は神功皇后ではないでしょうね」 語り部がそう答えたので、思わず、私も言う。 「萱野姫かなと。大山祇という日神に対する月神?」 「はい、甕(壺)を抱えて月の雫を受けている」 壺を抱えた姫なら、久高島・伊敷浜の拝所に祀られ、 『琉球国由来記』に記されたカナイ真司(まじかさ)。 十五夜に降りてくると信じられた「赤い月の女神」だ。 今度は少し間を置いて、語り部は言う。 「いずれにしても、萱野姫、かぐや姫、月の女神… そして、隼人族が崇めた女神だろうと思います」 「隼人を守護した女神が、大多羅知女姫だと? 」 「はい、多羅・加羅・新羅に繋がる縄文の女神…」 そう言えば「隼人大明神」とは瀬織津姫だったと、 過去ログ「隼人と瀬織津姫」に書いたことがある。 改めて、あの隼人塚から手の届きそうな山を思う。 周辺の地名はいま、霧島市「隼人町姫城」という。 旅のはじめの隼人塚で史跡館の人が教えてくれた。 ↓「あそこに黒く見えるのが隼人たちが籠もった山で、 遠くに薄く見えるのが、霧島連山の高千穂の峰です」 あの日、隼人塚から霧島神宮へ山道を車で走りつつ、 姫城周辺には別の隼人塚や所縁の神社があると知る。 ![]() 「姫の城」は、「比売之城」「熊襲城」とも称された。 大和朝廷に反抗して一年以上に渡って立て籠もる隼人 を守護した姫神がいたという。その名は「桂姫」。 桂姫とは、いったい…? 〜 神功皇后が新羅を攻めたとき、桂姫も従軍して 武功があり、勝浦姫の名を賜り、その妹を姫木城 に迎えたという。〜(※『国分郷土史』下巻) 神功皇后の妹と伝承された姫は隼人を加護した神。 つまり、神功皇后姉妹と隼人は繋がっていたのか。 大多羅知女姫の項は、次回さらに続く…。 実は、この旅のメインに予定したのは、翌日渡った 甑島に坐する大多羅姫宮。別名・大帯姫神社だった。
by utoutou
| 2021-11-26 10:02
| 天孫氏
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