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琉球国初代王・舜天〈19〉やんごとなき系譜

北中城村の仲順(ちゅんじゅん)では、住民の
6割が舜天王統第三代にして最後の義本王の子孫
 だった時代があったというのには、かなり驚いた。

まず、エイサーの象徴のようなあの「仲順流り」
謳われた仲順大主が、自ら王位を退いた悲劇の
 義本王をかくまったということ。王はこの村に落ち
  着き、妻を娶って、多くの子孫を残したというのだ。


義本王の妃になったのが、仲順大主一族の娘と
すれば、仲順〜義本王〜舜馬順熈王〜舜天〜
 源為朝と、やんごとなき系譜を遡ることになる。
※画像はYouTube(仲順青年会)から拝借
琉球国初代王・舜天〈19〉やんごとなき系譜_a0300530_09544837.png







さらに、語り部から聞いた話もかなりリアルだ。

義本王(1248年に即位)の末裔は、その名を
花崎門中(花崎家一門)といい、門中の人々
によって ↓ナスの御嶽(義本王墓)と、その
 西にあるウナザラ(妃)墓は建立されたという。

先祖代々が崇めた岩上墓を、昭和の時代になって
 整備したことで、一門はますます繁栄したのだと。
琉球国初代王・舜天〈19〉やんごとなき系譜_a0300530_07561030.jpg






 
花崎門中は読谷や越来(ごえく、沖縄市)にも
 広がっているが、年中祭祀には参集するという。

さすがナスの門中。「ナス」とは、「ナデル」
「ナダル」の転化した言葉という。「ウラワシ」
 (浦襲・浦添、浦々を支配すること)と同義といい、
 この御方は地域広範に勢力を誇った支配者だった。

 玉城に「ウラワシナデルワノオイベ」という
御嶽(中森の御嶽、過去ログ)があるが、これは
「ウラワシ」と「ナデル」が連結している強調形。


ちなみに斎場御嶽の奥宮「ナーワンダーグスク
「ナデルワ・グスク」の転化で、支配者の霊の拠り所。
琉球国初代王・舜天〈19〉やんごとなき系譜_a0300530_11505780.jpg






 中森の御嶽とナーワンダーグスクは、いずれも
 舜天王以前、つまり天孫氏時代の御嶽と伝わる。

ところで、同じ北中城村、仲順のすぐ南東に
位置して安谷屋グスクがある。こちらは遺物により
14世紀の築城とされるが、一説には、天孫氏時代
の御嶽とも…。安谷屋(アダニヤ)とは、もしや、
 為朝と共に渡来したらしい阿多氏の一族のことか。




by utoutou | 2022-05-04 07:08 | 琉球王 | Trackback | Comments(2)
Commented by hasunokokoro at 2022-05-11 08:20 x
おはようございます 突然ちょっと関係ないコメント 申し訳ありません この鏡の方向 天皇海山郡 という場所に向かっていたりしますか? 遥か彼方 ハワイ諸島の方向の海山に何故天皇の名前を外国人がつけたのかなと不思議に思っておりました

また先日 お水の場所の件ありがとうございます 教えていただいた名前で地図になく カラウカハ と呼ばれる場所かなと感じ ご挨拶に行こうと思います
ハワイ語みたいですね
古代ポリネシア人も来てたのかもしれませんね☺︎

Commented by utoutou at 2022-05-12 20:06
> hasunokokoroさん
向きは南東の方向でした。「ムー大陸に向いていたりして」と、私は冗談を言ってました。ハワイ諸島の天皇陛下の名前の話は、すみませんが分かりません。ポリネシア、オーストロネシア、環太平洋…行き来していた可能性はあるのではと思います。
カラウカハ(天孫子ガー)は新原にありますね。各集落にある川泉の場所(拝所)は、市役所から出ている本「南城市の御嶽」をご覧になるとよく分かりますよ。
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