オボツカグラは「天上の神の座」の意味という。 そして、カグラは「神楽(ヤマト古語)」だと。 間宮厚司氏の研究によれば、オボツの語源は 「御許(おもと)」、これも「天上の神の御座所」 で、そうすると、オボツ・カグラとは、 二重の意味で「尊い神の在します天上界」となる。 東から昇り西に沈む不死の太陽を崇める古代信仰 のニライカナイとオボツカグラは、ちょっと異質だ。 ただし、例えば久高島には、ニライカナイ信仰と、 「天の門」を崇めるオボツカグラ信仰が共存している。 漠然と前者が南島系の信仰で、後者が大陸系では ないかと考えてきたが、あのテンチヂアマチヂ御嶽 が大陸にいた騎馬民族系の信仰なら、かなり納得だ。 実は、琉球語であるオボツの語源がヤマト古語の オモトだという説は、最近になって初めて知った。 オモトで連想するのは、奥宮が御許山(おもと山)に 鎮まる宇佐神宮(大分県)と、於茂登岳(おもと岳) を大元御嶽と崇める八重山(沖縄県石垣島)の関係だ。 宇佐神宮の奥宮・大元神社(←参拝時のブログ) は御許山(標高647m)の頂上の鎮座している ![]() 境内には佇まいのとても古い大元八坂神社が鎮座。 御祭神はスサノオと聞いて、ふと大陸を思った。 ヤマト神話の素戔嗚ではなく、大陸系の須佐男を ![]() 宇佐の御許山と八重山の於茂登岳(標高526m)。 オモトという読み方が、同じ語源を示すのならば、 オボツカグラ信仰の渡来人=今来のアマミキヨは、 新しい太陽信仰を琉球の島々に運んだことになる…。 石垣島の於茂登岳(←当時のブログ)の山麓に ある拝所の石碑には「大元嶽」と刻まれている ![]() はたしてその人々は、大陸のどこから来たのか? 宗像三女神と、菊理姫が、しきりと思い出される。
by utoutou
| 2023-02-02 09:53
| 琉球王
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Comments(2)
> 末盧國のくまさん
こんばんは。古来の海人族の航跡、本当に気になりますね。はたして、どこまで行っていたのだろうか? とか、いやいや、潮流に乗ればその果てまで楽勝で行ける技術を持っていたはず?とか。 ヤマトの神社に参ったときのブログも見てくださったとか。ありがとうございます。私にとっても、もはや懐かしく感じるブログの数々です。 ヤマトの神社と琉球の御嶽の繋がりを知りたいという思いは、未だに続いています。久高島の印象などよかったらまた教えてくださいね。
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> 末盧國のくまさん
こんにちは。久高島に行ってらしたとか。原風景と感じる場所は多いですよね。陸の形も変わっていなければ、古代の島の人たちの目にも、私たちが見るのと同じように空や海が見えていたかと思うと嬉しくなったりします。先生のブログもちょっと拝見しました。またゆっくりとお邪魔したいと思います。 そう言えば、昨年末に一支国の壱岐島に行ったのですが、まだブログを書いていない…のを末盧国さんのハンドルネームで思い出しました(笑)。
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