宇佐神宮の奥宮である大元神社が鎮座する 御許山と、琉球の最高峰・於茂登岳(石垣島)。 山名の「おもと」は、天の神の御座所の意味という。 すると、於茂登岳の麓にはその天の神を祀る民が 比売大神こと宗像三女神を崇めていたことになるか。 三女神は道主貴(みちぬしのむち)とも呼ばれた 「航海の神」「海上安全の神」「交易の神」であり、 平清盛が崇敬していたことは有名な話…いや、平家 のみならず平氏源氏の双方にとっても守護神だった。 琉球においても、三女神はその神格で語り継がれた。 軍神・八幡神を祀る神女としての「航海の神」は、 〜 長女が沖縄本島南部、首里の弁が岳の神になった。 三女の君南風(きみはえ)は、久米島の神になった。 次女は八重山の於茂登岳の神になった 〜と伝承された ことが『琉球国由来記』や『おもろさうし』に見える。 語り部からも、これまで度々その伝えを聞いてきた。 そこで、三女神についての素朴な疑問を投げかけた。 「八幡神は、倭寇が崇めた軍神ですよね。では 宗像三女神は倭寇が活動する13世紀から琉球に来た?」 語り部は「違いますよ、もっと古くから」と答える。 「太古の昔から、それこそ中世まで、いや王朝の 時代、また近世にも、宗像三女神を崇める海人族は、 琉球に渡来したり、往来していたりしたと思います」 それほど密接な宇佐と琉球。10年前、宇佐神宮に 参った後に宇佐空港で食した、こちら近世の琉球海人 の船上食だったと言われる琉球丼。濃厚で美味だった ![]() ところで、沖縄本島最北端の辺戸岬に近い宇佐浜遺跡 (国頭村辺戸)は、貝塚時代後期(=縄文時代晩期) の遺跡だと言われる。またいっぽう、やはり、沖縄 本島北部の名護市宇茂佐(うもざ)にある古島遺跡 は、中世になって宇佐から渡来した人々の住居跡 らしい。どちらも宇佐に因む地名だと語り部は言う。 10年前に参った宇佐神宮。こちら↓二之御殿には、 比売大神が鎮座する。由緒によれば、まず比売大神 が祀られ、その後に、応神天皇を崇めた渡来の人々が この地に、つまり御許山に「天の神」を祀ったという ![]() 「琉球国初代王・舜天」から、話が逸れてきたような 気がする。次回ブログからシリーズを変えるべきか …などと考えつつ、雨上がりの那覇空港に着いた。 ![]()
by utoutou
| 2023-02-06 22:56
| 琉球王
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