3月某日、安須森(アシムイ)御嶽に登った。 沖縄本島北端にある「琉球開闢の御嶽」のひとつ。 きっかけは沖縄学の父こと伊波普猷氏の『古琉球』 で、前回のブログに書いた「高麗瓦」を久々に 読み返したことだった。その著書の冒頭に、 「琉球人の祖先に就いて」の章がある(以下要約)。 ☆琉球人の祖先は九州から奄美大島を経て来た ☆奄美大島の住民もアマミキヨの後裔と自称する ☆琉球開闢の神アマミキヨの名はそれらを証明する ☆アマミキヨは種族の呼称である 言語研究から「日琉同祖論」を説いた文学博士。 当然そうなるか…と、以前は軽く読み流していたが、 ヤマトから南下してグスク時代を築いた集団について 考古学の成果を知ると、的を得ていると思えてきた。 伊波普猷氏は、こうも書いている。 ☆アマミキヨ種族は、久高島から知念に上陸した ☆その後、玉城仲村渠のミントングスクに住居した では、「九州から奄美を経て来たという琉球人 の祖先」は、アシムイ御嶽をスルーしたのだろうか? ということで、初めて最北端の辺戸へと心が動いた。 登ると眼下に宇佐浜が、右奥に与論島が見える ![]() 思うに、そもそも… アシムイの御嶽はなぜ「黄金森」と呼ばれるのか? ![]() いろいろと興味深いことは多いが、とにかく登る。 登ると言っても、標高240mという一塊の巨岩。 されど、琉球創世神話では最初に神が創ったという 杜にふさわしく荘厳。ちなみに岩々は微動だにしない ![]() 登りきるのに30分かかった。ウチナーンチュの友人 (女性)がついてきてくれなかったら、転落する 恐怖で、休み休みでなければ体が動かなかった。 慣れた足なら片道20分かからず登れると聞いたが…。 頂上の手前にある拝所は、黄金洞(ふがにがま) と呼ばれる。ダイナミックな褶曲に息を呑む。 洞穴は東向きに開口、朝の陽光が降り注ぐという ![]() 最終コーナーの絶壁では、さすがに足が上がらず ほぼ四つん這いの格好で、右上方向によじ登った ![]() 頂上に到着。小祠がいくつも立っているが、 神名や由来や建立者については、分からない ![]() 繋がらないかと思ったスマホ電話が繋がったので、 語り部に登頂の報告をすると、こんなことを言う。 「登る途中に、隕石が落ちたと言われている場所が あると、辺戸岳の麓の宜名真の方に聞きました」 アマミキヨと星…。どんな関係があるのだろうか?
by utoutou
| 2023-03-29 21:06
| グスク・御嶽
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