アシムイの御嶽(国頭郡辺戸)を巡って語り継がれる という黄金伝説は、4連山の最南にあたるシノクセ (宜野久瀬嶽)が舞台。写真左の尖っている山にある。 自身の撮影した写真では、全貌を捉えきれなかった ためnippon.comより写真を拝借。キャプションには 「ヤンバルクイナ展望台から撮影した安須杜」とある。 など、諸々な情報を総合すると、4連の山は地元で 左から、シノクセ嶽、アフリ嶽、シジャラ嶽、イヘヤと 呼ばれる。右端奥に写っている稜線は大石林山の一角 ![]() ヤンバルクイナ展望台の西・宇佐浜遺跡近くからの アングルだと左端のシノクセはアフリの陰に隠れる ![]() 我々の登ったシノクセが、通称・黄金森と呼ばれる。 国道58号線から分け入ると、すぐに「黄金森」と 刻まれた拝所。その右から、回り込むように登る ![]() ![]() シノクセ頂上の手前にある黄金洞。見事な 褶曲や稲穂を供えた祠に、ただ目を奪われていた ![]() ![]() 「こちらは女神様かな」と話しつつ、合掌した ふたつ目の黄金洞。『沖縄の聖地〜拝所と御願』に よれば、この戦前まで、辺戸集落のカミンチュは、 一対の黄金洞まで登り拝礼することを習わしとした ![]() 同じ本に、『黄金伝説』のコラムがあった。 〜黄金洞にはノロの玉(宝物)が秘かに隠されていた。 ある時、盗人がその宝を盗み出し、シナ(中国)で 売りさばくために渡航してまもなく大波により あえなく沈没してしまったという。また、黄金の 隠された洞窟は、夜になると黄金色の光を放ち、 それが麓より見えるという〜 麓というのは、もちろん辺戸集落のことだろう。 辺戸岬の東方3㎞ほど、アシムイ御嶽の北東に位置。 また、『沖縄の古代部落マキョの研究』も記す。 〜辺戸ノロがここ(黄金洞)に黄金を埋めたという 伝説もこの付近に普く(あまねく)伝わっている〜 ![]() その著は、1976年に沖縄県内版が刊行されたが、 国頭郡の辺戸部落について、著者の稲村賢敷氏は、 「アスムイノマク」と記している。「マク」とは書名 にある「マキョ」の転訛で、古代の血族部落のこと。 辺戸部落の別称は、「アスムイノマク」だという。 別の伝承では、太古、辺戸には辺土天孫氏がいて、 今帰仁の北山王となるのは、その広がりだとする。 そして、時は流れ… 「辺戸のアシムイ」に、義本王の隠遁伝説や、 琉球第二尚氏王朝の始祖・尚円王伝説が生まれる。 さらに、時は流れ… この地に琉球王国の守護神・キンマムンが出現した と、僧・袋中は『琉球神道記』(1605年)に残した。 最高女神・キンマムンと「黄金伝説」は無縁ではない と私は考えるが、さて語り部は何と言うだろうか…?
by utoutou
| 2023-04-21 10:19
| グスク・御嶽
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