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辺戸岬の御嶽廻り〈7〉星窪(ふしくぶ)伝説

ヤンバルクイナ展望台に立つヤンバルクイナ像。
像というよりも、観光名所となっている建物だが、
写真を左右反転すると、辺戸岬の遠景に酷似する?

クチバシが辺戸岬だとすると、喉のあたりは宇座浜、
ヤンバルクイナ展望台は、このヤンバルクイナ像の
まさに胸元の四角い展望窓の左方向に位置している。
そこから、岬と宇座浜の絶景を見渡すことができる。
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こちらは展望台の下、宇座浜に立って撮った辺戸岬…
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宇座浜ビーチを南に辿った突き当たりで、陸の方向に
 振り向くと、稜線の続きにヤンバルクイナ展望台がある。
そして、その先の方向に星窪(ふしくぶ)伝説が残る。
隕石の落下地点は、「星田(ふしだ)」と呼ばれた
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  星窪伝説が伝わる場所は、宇座原地(うざばるち)。
琉球王府が歴史書『球陽』の外巻として各地の伝承
を集めた『遺老説伝』に、次のように綴られている。
(以下意約)
〜この国頭郡辺戸邑宇座原に、太古の昔のある夜、
隕石が落ちてきて、楕円形の窪地ができた。
大きさは、深さ約2m、長さ約18m、広さ約9m。
今世の人々はこれを落星(らくせいわ)と呼んだ 〜
※音読みで窊は「わ、え、ゆ」、「窪み」の意味。

語り部によれば、この星窪は、水田の貯水池と
して使われていたので「星田」と呼ばれという。

「太古の昔」がどれほど古なのか…は分からない。
落ちた隕石の行方も伝わっているわけではない。

ただ、これを語り継いだ人たちは、アマミキヨに
 違いないと、宇座浜に着く海神族の船を妄想した。


by utoutou | 2023-05-25 20:32 | グスク・御嶽 | Trackback | Comments(0)
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