海神祭・奥武島ハーリー(爬竜船競漕)の船は、 出雲の諸手船(もろたぶね)に大変よく似ている。 そのサバニ(丸木舟)は、出雲の美保神社で続く 青柴垣神事に登場。男たちが船に乗り事代主神の国譲り 神話を伝えるが、絵馬に見る櫂を持つ表情も瓜ふたつ ![]() こちら、 旧暦の5月4日(新暦6月21日)、4年ぶりに行われた 奥武島ハーリー大会。残念ながら午前中の東西対抗 の「流れ船」は間に合わなかったが、職域対抗を拝見 ![]() 出雲への旅をふと思い出させた、奥武島ハーリー。 そう言えばと、あの10年前の出来事がいくつか甦る。 美保神社に参ったときに、偶然にも境内の船倉に保管 してあった糸満海人のサバニを、見せていただいた。 ↓同じブログからの再掲写真。左が糸満のサバニ。 戦前、出雲の海域で追い込み漁をしていた糸満海人が 置いていったという。現在は島根県有形文化財に指定 ![]() 龍神信仰はじめ、出雲と沖縄の縁には深いものがある。 やはり青柴垣神事で祭具として用いられる「蝶形の扇」 は、沖縄の蒲葵(クバ)を模したものだという説もある。 ※写真は、「神々のふるさと山陰」から拝借 ![]() つまり、亜熱帯地域で龍蛇神に見立てられたクバが、 出雲の神話では、その化身として蝶形の扇になった。 沖縄の島々と出雲を結ぶ海路は想像以上に密なようだ。 沖縄でも蝶は神の化身・神霊。「ハベル」と呼ばれた。 兄を守護する「おなり神」の霊力の象徴として信じられ、 奄美や沖縄本島北部では、ノロが「玉ハベル」を着けた。 首飾りを胸に、ビーズを織り込んだ帯を背中に垂らす。 いちばん下に飾られた三角布が、「蝶」を表すという。 ※写真は国立文化財機構所蔵品統合システムより拝借 ![]() ところで、神の島・久高島では最北のカベールムイを 「ハビャーン」と呼ぶ。ハベル(蝶)の久高島方言。 重要な祭祀場でもあるが、なぜ「蝶」なのだろうか?
by utoutou
| 2023-07-10 17:43
| グスク・御嶽
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Comments(1)
> 匿名さん
こんばんは。ハベル→ハーベールー、もあるのですね、ありがとうございます。蝶化身を再現する習俗はユーラシア大陸にかなり広範にあるようですね。玉ハベル、本当に気になります。
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