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天孫氏は火の一族〈131〉帰ってきたアカル姫 

香春神社(福岡県田川郡香春町)の祭神である
辛国息長大姫大目命は、筑前國や豊前國の『風土記』
 に「新羅の国の神、自ら渡り来て、この河原に住み」
 と記されている。新羅から来て香春山で銅山開発した
  渡来の人々(つまり秦氏)が祀り崇めた女神だと。

実はこの姫、いくつもの神名で語られている。
琵琶湖の御上神社の祝(はふり、神官)の系図は
「息長大姫大目命の亦名は、比賣許曽神」と記す。
※過去ログは「琵琶湖の比売神

『古事記』の応神天皇記も、「天之日矛の妻」は、
「新羅から来て難波の比売許曽社に坐す阿加流比命」
と。ただし、来たのではない。香春神社の由緒にも
「崇神天皇の御代に御帰国…」とあるのだから、
 アカル姫は海を越えて嫁ぎ、里帰りしたのだろう。

史料も、「帰ってきた姫」だったと伝えている。
「紀」垂仁天皇記は「都怒我阿羅斯等(ツヌガアラシト)
が追ってきた童女」は「難波の比賣許曽神社、豊前国
 の比賣許曽神社神となった」と。※「アカル姫の御嶽

いっぽう、天之日矛の亦名は都怒我阿羅斯等の
とも言われるが、語り部はそのアカル姫の神像を、
沖縄久高島の御嶽・アカララキで視ると言っていた。

「アマミキヨは角のある人」という伝承に照らせば、
 姫は都怒我阿羅斯等(ツヌガアラシト)から逃げて、
南下(帰国)した…という可能性は、大いにある
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※香春神社の境内。'17年12月上旬に撮影







「香春」神社(地図)は、金辺川の「河原」の意味
 というが、川は西から北へ流れて遠賀川に合流する。
河口は芦屋町で、その先は響灘、そして対馬海峡を
 渡れば、朝鮮半島の東部にあった新羅に辿り着く。

倭人と呼ばれた海人族は、大陸と日本列島の間を
軽々と往還しただろうと、境内で夕陽を見ていた
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「古代、息長や秦氏は沖縄にも来たと思いますか?」
私が語り部に聞いてみたのは、数日前のことだ。

古代といっても、宇佐神宮のある豊前から薩摩へ、
熊襲の教化のために、大和朝廷が5千人もの秦氏を
移住させたという、例えば8世紀初めをイメージした。
それは、まさに香春神社が創祀された頃のこと…
天孫氏は火の一族〈131〉帰ってきたアカル姫 _a0300530_15451771.jpg




語り部は言った。
「もちろん来ていると思います。本島の辺戸岬にある
  宇佐浜は、宇佐から渡来した秦氏の痕跡だろうと…」
  それから数分、秦氏の話は途切れることなく続いた。



by utoutou | 2023-11-03 03:54 | 天孫氏 | Trackback | Comments(1)
Commented by utoutou at 2023-11-05 07:13
> 匿名さん
こんにちは。「正解」は卒業式に歌う合唱曲の定番になりつつあるとか。いま「18祭」をYouTubeで久々に見ました。伝説の1000人合唱、よいですね。
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