琉球第二尚氏王朝の頃、沖縄本島那覇の天久に 機織りで生計を立てる「伝説の神女」がいたという。 この神女について語り部は驚くべき見方をしていた。 「その人は、古代豪族である鴨氏代々の巫女(玉依姫) の魂を継いでいたのでしょう。だから棚機姫なのだと」 なぜいま鴨氏…と思いつつ、いよいよアマミキヨ に辿り着いたか…と密かにトキメキを感じたりする。 記紀に見える鴨氏ゆかりの「弟棚機姫の句」は、 あまりにも有名な七夕の発祥とも言われる歌。 兄のために神衣を織る姿は織姫の原風景である。 ![]() これまで謎に思っていたのは、斎場御嶽の奥宮である ナーワンダーグスクの発掘で人骨とともに織機が出た ことだった。詳細はまったく不明で、考古資料もない 模様だが、それは斎場御嶽のある久手堅村の古伝承だ。 斎場御嶽と言えば、その2㎞ほど北にあたる場所に、 守礼カントリークラブ(知念村字知名)があるが、 その中にソコニヤ嶽を遥拝するスクナムイという 拝所がある。石碑には「須久名御嶽」と。 鴨氏の始祖である少彦名命を祀る御嶽と言われる ![]() 語り部からそう聞いたときは、「そうですか」と 鈍く反応するばかりだったが、海神族である鴨氏 の末裔らしい神女・翁主乙樽(おうしゅうとぅだる) の神名が「中世の玉依姫」とは、とてもリアルだ。 海人族・海神族を、古来、沖縄ではアマンチュ、 アマミツ、あるいはアマミキヨと呼んできたのだった。 久高島に神聖なる「ハタス」という畑があるが、 これを鴨氏と同族の秦氏が作ったという話もある。 あれもこれも伝承だが、伝承かと言い捨てられない 何かが、初めて聞く「鴨氏」の話には感じられる。 秦氏そして鴨氏は、日月星辰…特に星々を崇めた。 スクナムイの北東に浮かぶ島を、北斗七星に見立て 「7つ島」と呼んだのは、彼らかもしれないと思う。 「7つ星」の最南に位置する久高島・伊敷浜の朝 ![]()
by utoutou
| 2023-11-10 21:18
| 天孫氏
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|
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