先日、熱田神宮の摂社である氷上姉子神社の鎮座地 について「そこも日高見の国です」と言った理由を 当の語り部には、まだ聞いてはいない。が、私は 地名から紐解けるというアドバイスだなと理解した。 写真は氷上姉子神社(名古屋市緑区大高町火上山) の公式サイトより拝借。まだ参ったことはない その「日高見」は歴史には決して現れない…いや、 現れるけれども、東北にあったという古の夷の国だ。 しかし、ヤマトタケルの九州遠征で殺されたと歴史 の記す男性の首長(熊襲の王・川上タケル)は、 語り部の口を借りて、「日高見の王」を名乗り、 「私は殺されたわけではない」と言ったという。 あのとき、語り部はこう説明した。 「日高見王は小碓命にタケルという王号を差し出した。 つまり、王は日高見の国を譲ったのだと思います」 肥後にも日高見の国があったということなのだろう。 王は白い着物を着ており、髪は耳下で美豆良に結い、 頭には金冠を被っていた。普通の金冠とは逆さまで 輪から金の髪飾りが何本も枝垂れるような形だった。 ※昨年9月9日のブログ「熊襲の王、降臨」より。 と、いま、ここまで振り返って、 私は大きな記憶違いをしていたことに気がついた。 語り部が「日高見の王」を霊視したのは昨年の 9月8日。それは、11月11日に行われた緑間玲貴 さんの伊勢内宮奉納の舞より以前だったのを、 後のことと、すっかり勘違いをしていたのだった。 (9月と11月、昨秋は2度、那覇市に行っていた) 緑間さんがヤマトタケルに扮して舞う『御佩剣』 (みはかし)の上演前に「日高見の王が現れた」 からこそ、語り部は御佩剣=天叢雲剣(草薙の剣) を祀る熱田神宮に参拝したいと強く望んだのだろう。 ちなみに彼は、天叢雲剣はもともと琉球にあった と考えている。琉球にいた海神族の神器だろうと。 ヤマトタケルや弁財天(ビゼーティン)をテーマに 創作する緑間さんを応援する理由が、そこにある。 緑間夫妻が皇大神宮(内宮)参集殿で舞った 『御佩剣』。写真は緑間玲貴さん公式ブログより拝借 ところで、もし昨秋、語り部が予定通り熱田神宮 に参拝していたなら、古代の尾張・美濃も日高見 の国だったと、あのときに悟っていたのだろうか。 思えば、日高見の国の別称については言っていた。 各地に残っている日高見とよく似た地名…例えば、 飛騨・日田・日高・常陸・北上などは、みな日高見 から転化したもので、その場所は東北に限らないと。 大祓の祝詞に「大倭 日高見の国」とあるように、 大和朝廷の成立のはるか以前から在った倭の国だと。 語り部には、改めてじっくりと「日高見の国」 について、尾張の国についても聞かなければ…
by utoutou
| 2024-11-07 11:08
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