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琉球玉依姫〈42〉その神の名は?

熱田神宮(名古屋市熱田区)の上知我麻神社に参拝。
祭神は建稲種命と宮簀姫の父・乎止与命(おとよのみこと)。
正門(南門)の手前、本殿に向かう参道入口の西に鎮座。
神宮の摂社とされるが、むしろ熱田の地主神の社と
思しき趣き。大勢の人たちが社務所に列を成している。

お正月の初えびすの福熊手を予約する行列らしい。
光線が入ってしまい夕景のようだけれど、時刻は14:40
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お正月の初えびすで授与される吉兆開運の縁起物。
有名な「風物詩」をテレビで観たことがある、あの舞台
 が上知我麻神社だったことを、あぁそうかと思い出す。

福熊手と福箕(ふくみ)は、商売と漁業の象徴という。
本殿の北に大国主社、南には事代主社が鎮座している。
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初えびすの人々と、七五三のお参りをする家族づれ。
外国の参詣者もいて、本殿は人の途切れる暇がない。
それほど縁起のよい日。説明板は次のように記す。

【上知我麻神社】
祭神 乎止與命(おとよのみこと)
もとは、ここから二百米程南に鎮座していたが、
昭和二十四年、この地に遷座した。
俗に「源太夫社」と称されていた。境内に
「大国主社」と「事代主社」があり、
正月五日に新春吉兆の福運を授かろうとする
参拝者で終日賑わう。
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見回せば、別宮・八剣宮が南面して坐している。
ようやく「福徳えびす」の賑わいから我に返る。
そもそも熱田神宮に来たのは、ヤマトタケル神話
と草薙の剣(天叢雲剣)の伝承地を訪ねるためだ。
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 上知我麻神社は、別名・源太夫社。
能楽「源太夫」に、その由緒を窺うことができる。

以下、能楽協会による「源太夫」の解説(抜粋)
〜帝の勅使一行が尾張熱田の明神に参詣すると、
庭番の老夫婦が「素戔嗚尊と八岐大蛇と熱田」の
 縁起を語る。そして夜、源太夫の神が橘姫と現れた〜

祭神の乎止与命は、ヤマトタケルの妃となった
宮簀姫の父と伝わるが、その祖神がやはり妃の弟橘姫
と共に現れたという筋立ては、とても興味深い。
尾張には、橘姫の出た穂積氏と同族の物部氏もいた。

天火明命十一世・乎止与命。
天火明命、亦の名は饒速日速命(=ニギハヤヒ)。
尾張氏・物部氏・海部氏など海神族は共通の祖神
を崇めていた。その神の名は天火明命か素戔嗚尊か…?





by utoutou | 2024-12-07 16:59 | 最終章 | Trackback | Comments(0)
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