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琉球玉依姫〈44〉氷上山へ

ヤマトタケルが草薙の剣を遺したという伝説の
 氷上姉子神社(名古屋市緑区大高町)に参拝。
熱田神宮摂社で、祭神は宮簀媛命。
境内末社に元宮や神明社、境外末社の朝苧社も鎮座。

【由緒】
※氷上姉子神社の栞より一部
〜当社は古代尾張の開拓神であった天火明命の子孫で、
当時の尾張国造(現在の地方長官)として火上の地を
本拠としていた乎止与命の館跡(現在の氷上山頂近く
の元宮の地)に、宮簀媛を御祭神として仲哀天皇四年
(一九五)に創建された由緒深い神社です。

御祭神の宮簀媛は乎止与命の女(むすめ)で古代随意一
の英雄と讃えられる日本武尊が、東国からの帰途
この地に留まられた際に結婚され、尊の薨去後は
神剣草薙剣を奉斎守護して、やがて熱田神宮創祀への
  貴い道を開かれた方であります(前後略)。〜

静かで温暖で陽が暖かい。古来、海沿いの高地だった
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JR大高駅で降りた。ロータリーに立つ案内MAP。
氷上姉子神社は地図の左下の氷上山に坐している
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大高町氷上山は、昔は「火高火上」と称したが、度々
火災を蒙って以来「大高火上」と改称されたという。
語り部は、この地も古来「日高見」と呼ばれた国では
ないかと視ているが、現地を歩いても確証は掴めない
琉球玉依姫〈44〉氷上山へ_a0300530_12325346.jpg









ところで、神剣にまつわる
今次の戦時中の話を、語り部からこう聞いた。
「天叢雲剣(草薙の剣)は飛騨高山に避難していた」

調べると、
天叢雲剣は進駐軍による接収から逃れるため、熱田神宮
から飛騨一宮の水無神社(飛騨高山市)に移座していた。
また戦時中に空襲を恐れて熱田神宮の地下神殿で祀られた
ことも、以前「地下神殿はあった〜熱田神宮」に書いた。

なぜ神剣の避難先が、飛騨の水無神社だったのか…?

前回ブログの後、電話すると語り部は言った。
「どちらも日高見国だったからだと思います。神剣を
 祀るべき先は、祖先神の坐す日玉(飛騨)の国…」
「日玉の国つながり…」
「尾張国の氷上山から飛騨高山にかけて、つまり後の
尾張から美濃にかけては日高見の国だったのでしょう」
その意見は先日のブログ「日高見の王」にも書いた。

神社由緒に拠ればこの地は乎止与命の館跡というが、
その妃であり宮簀姫の母・真敷刀俾(マシキトベ)は、
もともと、日高見の国の女首長だったと考えている。



〜 嬢女(おとめ)の床の辺に わが置きし剣の太刀
その太刀 はや 〜 ヤマトタケルが詠んだとされる
歌には「妻恋」に留まらない意味があるかもしれない
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by utoutou | 2024-12-25 22:48 | 最終章 | Trackback | Comments(0)
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