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南島の瀬織津姫〈11〉ビゼーティン(弁財天)

過日、新国立劇場(東京都渋谷区本町)でバレエ
巳の年・巳の月・巳の日という「三巳の日」だった。

この5月24日は新暦の三巳の日だったけれども、
旧暦の4月23日、天河弁財天(奈良県)では
 三巳臨時大祭を斎行。多くの人が参拝したという。

主宰主演のバレエアーチスト・緑間玲貴さんには、
まさに巳(龍神)の采配に導かれている様相がある 
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思えば、緑間さんのバレエ公演に馳せ参じるのは、
いっぽう、緑間さんと語り部の交流はかれこれ2年。

幕が開くまで緑間さん本人の記によるパンフレットの
Production Noteを読み、ちょっと感極まる思いに。

第1景「ビゼーティン」から第9景「彗星・剣の統合
・天叢雲剣の誕生」までの壮大な物語。その始源は
 津堅島に残る八岐大蛇にも似たマータンコーの祭り。

緑間家ご先祖代々の地・津堅島の伝承と、語り部が
語り継ぐ「セーナナー」の伝承が交差して、結実した。
『ビゼーティン〜七つの星の物語』を私はそう見ている
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脚本の創作過程において、
緑間さんと夫人でプリマの前田奈美甫さんによる、
綿密な裏付け作業があったことは知らなかった。

Composition(構成note)のページには、
「ニブトゥイのてぃるる」(七つの島の神歌)を
音楽構成に取り入れるために考古資料を自ら調査し、
神歌が残っていたという津堅島と久高島に足を運び、
バレエ音楽として昇華させてきた経緯が綴られている
南島の瀬織津姫〈11〉ビゼーティン(弁財天)_a0300530_06545776.jpg










『ビゼーティン』は上演する度に進化・深化・神化する
バレエだ。それも驚くほど速いスピードで。観る度に、
「これは新作?」と錯覚しそうになってしまうほどに。

「長い歴史の言い伝えに基づく」そして、
「三種の神器のひとつ天叢雲剣が生まれるまでのお話」  
として緑間さんが創作した『ビゼーティン』は、
彼にとってライフワークとなっているに違いない。

ところで、作品解説にはこう記されている。
〜 七つの星にはそれぞれに北斗七星の叡智が宿り、
また、それを象徴する「七つの剣」が誕生しました〜


この日、私は、首里にある金細工またよし作の
チョーカーを身に付けていた。王府に所縁ある女性
が愛した七つのパーツから成る房指輪を模したもの。
※画像は金細工またよし様のサイトから拝借
南島の瀬織津姫〈11〉ビゼーティン(弁財天)_a0300530_09504512.png



「七つ房」にも七つの島の叡智が宿っていると語り部。
それは、琉球に古代の海人(神)七氏族がいたという
 伝承が、王朝時代に至るまで絶えなかった傍証だと。






by utoutou | 2025-06-05 12:17 | 最終章 | Trackback | Comments(0)
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